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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

前後編映画にはリスクがある 

映画がウケるとシリーズ化するというのは、昔からよくある話です。
ナンバリングが付いていくタイプでは『ロッキー』や『ランボー』、『ターミネーター』『エイリアン』『ミッションインポッシブル』などが有名ですね。1作目の高評価をうけて2作目を作ったら、これも客が入ってシリーズ化していく。『インディジョーンズ』もそうか。
日本だとナンバリングはしないものの、『男はつらいよ』『駅前シリーズ』、植木等の『日本一の○○男』など喜劇に多いんですが、近年は『ビーバップハイスクール』と『あぶない刑事』、『踊る大捜査線』『海猿』が成功したくらいですかね。
割と多いのが、『バックトゥザフューチャー』や『マトリックス』『スターウォーズ』のように、1作目のヒットをうけて3部作とかサーガ化するケースですね。2作目と3作目を同時に撮影しちゃうのが多いようで。『ロードオブザリング』は最初から3部作ですけど。
変則的なのは『スーパーマン』で、あれは1作目と2作目が同時撮影されています。1作目のエンドロールの最後に「NEXT YEAR SUPERMAN Ⅱ」と出るのは有名な話で、2作目の三悪は1作目にちゃんと登場しています。

さて、近年の邦画では最初から「前後編」を謳った映画がよく作られています。
『デスノート』『進撃の巨人』『64』『ちはやふる』など、ジャンルも方向性もいろいろなんですが、とにかく前後編にしたがる。
これにはもちろんメリットがあって、まず重厚な原作をあまり端折らずにじっくり映画化出来ます。原作ファンの不満も抑えられるでしょう。
加えて、単純に2本撮るより予算が少なくて済みます。俳優のスケジュールも押さえやすい。
それでいて、後編は前編の80%くらいの興収が計算出来るのですから、映画業界としては利益をあげやすい。
10年くらい前に人気漫画を映画化した『NANA』という作品があって、非常に好評で40億円の興収をあげ、意気揚々と続編の製作を発表した…ものの、主演の宮崎あおいを始め幾人かのキャストのスケジュールを押さえられずキャスト交代となり、結果『NANA2』の興収は12.5億円となってしまった。この事例が、最初から前後編で映画を撮る流れの発端になったのでしょう。
しかし、必ずしも良いことばかりだとは思わないんですよね。

前後編ということは、前編を見てない人が後編を見るはずがない。だから後編は前編の80%くらいになるし、『進撃の巨人』みたいに前編の評判が悪いと後編では半減してしまう。
これは意外と怖いことだと思うんですよね。客が入る見込みの無い映画を上映しなきゃいけない。空席だらけ。
今年の春、2つの前後編映画が封切られたんです。『3月のライオン』『サクラダリセット』ですね。
自分は『3月のライオン』という漫画については、「漫画ジャーナリストの間では評価される作品」というイメージを持ってまして、将棋漫画好きにも関わらずかなり苦手な作品です。正直、面白いと思ったことはありません。
そういう感じなもんで、映画館で予告編を見ても全く食指が動かず、「ああ今年はこれが東宝の前後編映画なのか」としか思ってませんでした。ほんわかな雰囲気を醸し出す漫画と違って、えらく殺伐とした内容っぽいなあ…という感想。
ま、原作が好きな人は見るんだろうよ…と思っていたら、これが春休み前から公開してるのに、4月2日時点の興収が5.7億円…。4月半ばからは後編が始まるんですが。
ちなみに昨年の『ちはやふる』は前編が興収18億円ですので、比較するまでもなくこれは「爆死」です。
原作自体はまあ…意識高い漫画読みにはウケてるみたいですし、NHKでアニメ化もされてるんですが、一般層への広がりは無いかも。
見た人のレビューを読んでもかなり賛否ある内容で、口コミも良い方には作用しなさそう。そもそも原作ファンは羽海野チカのほんわか作風が好きなんであって、殺伐とした世界観は望んでないようで。
ま、いろいろな戦略ミスがあったうえでの現在の興収なんですが、問題は…これ後編の公開を控えてるんですよ。後編は前編を超えないというのに。後編5億もいかないのが濃厚。
昨年の『ちはやふる』にしたって、後編公開時に東宝がうっかり「来年、完結編を作る」とかアナウンスしちゃう大ポカをやらかして(つまり後編では完結しないと明言してしまった)、後編興収が12億に止まり、その完結編も宙に浮いて立ち消えになったままなんですがね。やれやれ。
『3月のライオン』後編は、『コナン』『クレしん』がランキングを賑わす時期に、ディズニーの実写版『美女と野獣』と同じ日に封切られます。もし前編と同規模の箱を用意するんであれば、シネコンにとっては壮大な罰ゲームとしか言いようがありません。
もう一つの『サクラダリセット』は規模はそれほど大きくないんですが、公開初日に…31週目の『君の名は。』よりも客が入らなかったという体たらくで、2週打ち切りするシネコンが続出してます。たぶん1億もいかない。
東宝じゃないから切り捨てやすいんだろうな。

この春の2作品が提示した前後編映画の問題点、「前編が失敗したら後編はただのお荷物」。
これは非常に重要だと思いますけどね。今までは運良く利益を出せていたけど、安易に前後編で映画を作ると失敗した時に傷口がデカい。
昨年もかの有名な漫画『イタズラなKiss』の実写版映画が最初から3部作で作られ、1作目が60館ほどで公開されたんですが、あまりの不入りで2作目は公開規模が20館ほどになり、3作目は…いまだに公開日程が決まってません。公式ツイッターが親切丁寧なのが不憫でね…。
アニメ『偽物語』の映画も無駄に3部作にした結果、8億→3億と興収だだ下がり。『偽物語』は『化物語』の余韻があるうちにさっさと公開すべきだったのに。
最初から前後編あるいは3部作という映画にはリスクがあるということが、一気に表面化してきた感があります。
東宝は懲りずに来年も前後編を企画してるんでしょうが、見る方に2倍金を出させる映画にちゃんとなっているのか、検証した方がいいんじゃないでしょうか。
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2017/04/05 Wed. 03:56 | trackback: 0 | comment: 0edit

『ひるね姫』見てきました 

神山健治というアニメーション監督については、特に好きだ嫌いだということは無く、ただ…非常に理屈っぽい話を作る人だというイメージがあります。
代表作である『攻殻機動隊SAC』(スタンドアローンコンプレックス)からして、異様に理屈っぽい。素材が神山監督の理屈っぽさを上手く吸収して、評価される作品になった感があります。…原作者(士郎正宗)にはあまり好かれてないようですけど。
近年は『サイボーグ009』を今風にリファインした作品をやってましたが、石ノ森世界観と神山監督の理屈っぽさが噛み合ったのかは、見てないので何とも言えません(キャラクターデザインが気に入らない)。
師匠である押井守監督から理屈っぽさを色濃く受け継ぎ、『攻殻機動隊SAC』の他にも『精霊の守り人』『東のエデン』など実績を積んでいる。アニメ界においては名の知れた監督です。
その神山監督が、一般向け劇場用アニメ作品で勝負するのが『ひるね姫』。日テレのバックアップの元、原作の無いオリジナル作品で果たしてどこまで勝負出来るのか?

本当はJMAXシアター富山で『ゴーストインザシェル』(攻殻機動隊のハリウッドリメイク)を見る予定だったんですが、お疲れモードで予定時間に起きられず。
ファボーレ東宝のスケジュールを確認すると、『夜は短し歩けよ乙女』と『ひるね姫』がちょうどいい時間だったので、……もう1日1回上映まで減っている『ひるね姫』を見ておくことにしました。あんまり入ってないんだろうなあ…。
ファボーレ東宝到着、券売機で『ひるね姫』の座席表を見ると……自分だけみたいだなあ。これはお一人様覚悟か。前から3列目真ん中確保。
とりあえずパンフを買い、10分前開場と同時に入場。スクリーンにウザい情報番組やウサギのアニメが流れてるとこが、実に東宝直営。
予告編見てたら、もう一人入場してきました。貸し切り回避w。
さて、始まります。


(ここからネタバレ入ります)

この話、【夢】と【現実】が交互に、微妙にリンクしながら進んでいきます。
まず【夢】の中のハートランドという国の紹介。
機械作りに絶対の自信を持ち、全ての国民が24時間体制で機械作りに勤しんでいる。高速道路は常に大渋滞で遅刻が常態化しており、国民は常に新車への買い替えを強制される。
ハートランド王はそれで国民を幸せにする自信があるが、娘のエンシェンが魔法使いとして生まれたことを悩んでいる。エンシェンは魔法のタブレットを使い、機械が自我を持ち勝手に動くようにしてしまうため、塔に幽閉されている。
しかしエンシェンは塔を抜け出し、魔法のタブレットを奪回するため金庫に侵入し…。

ここで【現実】の女子高生、森川ココネが目を覚ます。今までの話はココネが見ていた夢。
ココネは起き出して、自分と父親の為に朝食を作る。あまり会話は無いが、ココネが学校に出かけると父親がLINEでいくらか会話してくる。娘のことは気にしているよう。
父親は自動車修理工を営んでおり、近所のじいさんのパンクを修理するが、しれっと自動運転機構を組み込んでしまっている。いいのかw

また【夢】のハートランド王国。
ハートランド王国にはよく"鬼"が襲ってくる。その"鬼"に対抗するため、エンジンヘッドと呼ばれる大型機械兵を作り上げ、迎撃する。
その騒動の中、ピーチというバイク乗りを見つけたエンシェンは、彼を手下にするため彼の前に駆けつける。

ここで【現実】のココネが学校の教室で目を覚まし…。
…という感じで、【夢】と【現実】が交互に展開し、その展開はリンクしているのです。だからストーリーを説明するのが難しい。
とりあえず【現実】のココネに関する重要事項を書き出すと…

◎2020年の岡山県に住む女子高生である
◎呑気でおっとり、よく寝る、ハートランド王国の夢を見る
◎父親(モモタロー)は自動車修理工で、ちょっとわけありな雰囲気
◎母親は亡くなっているようだ
◎1才上の幼なじみのモリオがいるが、彼氏でもない

で、この父親が警察に連れていかれるんですが、父親はある物に隠してココネに大事なタブレットを託す。
そのタブレットを狙っているのが、日本有数の自動車企業であるシジマ自動車の重役である渡辺という男で、【夢】ではハートランド王に仕える異端審問官という役回り。どうやらこの男が全ての元凶。
一度は奪われたタブレットだが、ココネは奪還に成功し、モリオと共に自動運転のサイドカーで逃避行を始める…。

そう、この映画のキーワードは「自動運転」なんです。
2020東京オリンピックの開会式に、シジマ自動車は自動運転車による選手入場を予定しているのだが、無事成功するかは未知数。重役達は危ぶむが、会長である志島一心は強行しようとしている。
志島一心には有能な娘がいたが、「自動運転」を推し進めようとして父親と対立し、シジマ自動車を辞して駆け落ちする。その相手が森川モモタロー。
娘は駆け落ち後に女の子を産むが、ほどなく事故によって他界する。
志島一心は、娘を失った喪失感と贖罪から、東京オリンピック開会式での「自動運転」に固執していく。
重役の渡辺は、会長の亡き娘が完成させていた自動運転アルゴリズムを入手し、開会式を成功させたうえで会長を追い込み、シジマ自動車を乗っ取る算段をし、内密に行動を起こす。
…この裏事情が分かれば、話はだいぶ分かりやすくなるんですが、正直なところストーリーの流れが親切ではないんですよね。人によってはかなり混乱すると思います。
あえて乱暴な言い方をすれば、【夢】を無くして【現実】だけにしちゃえばストーリーは簡潔になると思うんですよ。
ついでに、主人公を森川モモタローにすれば、かなりストレートな話になって、神山監督っぽくなるでしょう。
ただ、それでは『ひるね姫』ではないし、日テレその他の後押しで製作費が出て、この春休みに全国ロードショーするような映画にはならないのです。

【夢】と【現実】が交錯しまくるため、「おや?」と思うところもありました。
ココネが持ってた1万円札は、給油に消えたの?
モリオが「家に戻る」ように設定したサイドカーは、何故最後のあの場面であそこに現れたのか? あの場所を「家」だと認識したのであれば、なかなか意味深だと思います。
【夢】の中で落ちたエンシェンと、【現実】のココネが落ちかけてるのはリンクですが、【現実】のココネはどういう経緯で落ちかけているのかが分からない。タブレットを追って落ちたんだろうとは思いますが、ちょっと雑な気はしました。
エンドロールでココネのお母さん(つまりモモタローの嫁、志島一心の娘)の話が展開するんですが、この映像の一部分でもいいから本編に持ってきた方がよかったのではないか? 本編中の情報では、ココネのお母さんはどういう事故で亡くなったのかがハッキリしないので(自動運転のテストで亡くなったという解釈でいいはずだけど)。あの車がどんな事故を起こすのか、エンドロール中ビクビクしながら見てました。
ハートランド王国を襲う"鬼"とは何の暗喩なのか、分かるようで分からなかった。人の悪意?
【夢】の中のエンシェンは、ココネではないってことでいいんだよね?

映画作品としての話をすると、声優として起用されている俳優さんは全て違和感無く上手かった。
高畑充希という女優さんの知識は無かったんだけど、ココネの岡山弁でフニャフニャした喋り、実に上手かったし、主題歌の『デイドリームビリーバー』もなかなかのものでした。
渡辺役の古田新太、モモタロー役の江口洋介、志島一心役の高橋英樹(…桃太郎侍)など、文句のつけどころが無い。ジョイ役は釘宮理恵だw。
キャラクターデザインも見る前は微妙な印象だったけど、動いてると問題ない。陰影が無いのも別に悪いとは思わないし。
あくまで個人的な感想ですが、感動したかと言われるとそれは全く無いです。泣ける場面は皆無。
じゃあ駄作かと言われるとそんな事はない。野心作だとは思う。でも…もう少しどうにかなったんじゃないか、分かりやすくなったんじゃないかという気はします。
途中、「ハード屋がソフト屋に頭を下げるようになったら、物作りは終わりだ」という台詞が出てくるんですが、この葛藤をそのまま映画の主題にしても良かったかも。90年代にゲーム業界が通ったとこですよね。現実でも「自動運転」に真剣なのはグーグルだったりする訳ですし。
「自動運転」にしても、なぜココネの母親はそこへ邁進したのかをどこかで見せてほしかった。【夢】でもそこに利点がある描写が無かった。
動機づけが弱いからカタルシスも弱い、そこがもったいない気がしました。
小説を読んで補完した方がいいかな。

いろいろ書きましたが、オリジナルのアニメ作品としては頑張っていると思います。
オリジナルで、見る人を混乱させずに楽しませるというのは大変なんだなあ…と再認識しました。
万人向けとは言い難いですが、物を作る側の人にはかなり刺さると思いますよ。
映画館で見れるのもあと少しだと思いますので、興味のある方はぜひ。
2017/04/09 Sun. 03:03 | trackback: 0 | comment: 0edit

どんな人間にも闇はある 

ホテルの女性浴場に女装して侵入し、盗撮したとして、神奈川県警加賀町署は13日、県迷惑行為防止条例違反などの疑いで、国立がん研究センター研究所のユニット長、江成政人容疑者(48)=千葉県八千代市村上南5の1の1=を再逮捕した。

署によると、江成容疑者は会議に出席するため昨年11月29日~12月3日、横浜市中区のホテルに滞在。
あらかじめかつらを着けるなど女装して訪れ、予約の際も女性の名前を使っていた。

署は3月、女性の氏名や写真を使うなど偽造した運転免許証をホテルに示したとして、偽造有印公文書行使の疑いで江成容疑者を逮捕していた。

(転載ここまで)


このニュースで逮捕されている方、お名前をググってみると…研究内容といい実績といい、大変なエリートさんであります。
その明晰な頭脳とは裏腹に、女装マニアだったのか盗撮マニアだったのかは分かりませんが、罪な性癖を持っていたということになります。
まあ…別に擁護する訳じゃありませんが、人間ってこういうもんだと思うんですけどね。

最近よく、寝る前にスマホで「未解決事件」をググって、詳細を読みふけっています。
こういう…背筋がゾクッとするような事件の顛末は、何故か夜中にふと読みたくなるんですよね。小中学生の頃に『月刊ムー』を夜中に読んでトイレに行けなくなるような、ああいう感覚。
で、日本の未解決事件を読みふけると、必ずと言っていいほど出てくる、定番と言ってもいい有名事件がいくつかあります。三億円事件、グリコ森永事件、下山事件、長岡京事件、大学生地底湖遊泳行方不明事件…などなど。
そんな定番の中に「福島女性教員住宅便槽内怪死事件」というのがありまして。
ググってもらうとすぐ出てきますが、簡単に言えば…女性教員が便所に入ったら、便器の中の便槽に靴を発見し、汲み取り口に回ってみたら誰かが入った形跡があって大騒ぎ。警察も来たものの汲み取り口が小さくてどうにもならず、重機で便槽を破壊してようやく中の遺体を引きずり出したという怪奇な事件です。
状況的には覗きの為に入って圧迫絶命したと考えるのが適当で、警察はそういう結論を出しているんですが、非常に謎が多い。
まず、そもそも入り口が狭すぎて入れないという疑問。しかもこの事件は2月で、いくら覗きたいからといって、服まで脱いで便槽に入るのは正気の沙汰じゃない。
どの記事にも図解が付いているんですが、これを見れば見るほど謎が深まるんです。汲み取り口直径36cm…。
便槽内にあった靴も片方だけで、もう片方は全く違う離れた場所にあったというのも奇妙。
そして、この怪死していた人が非常に明るく社交的で、選挙の応援演説や結婚式の友人代表スピーチなどを依頼される人であり、覗きには無縁だという謎。
この事件が「未解決事件」と言われるのは、その状況に至る過程がさっぱり分からないとこが要因なのです。

ただ………あくまで自分の推測ですが、やはりこれは覗き目的の事故だと思います。
第三者が意識の無い人を便槽内に押し込むことは壮絶に難しいでしょうし、自分で潜り込んでいく方がまだ現実的です。…にしても狭くて謎だらけだけども。
「人は見かけによらない」なんて言葉もありますし、どんな人にも後ろ暗いことや心の闇は普通にあるでしょうから、性格的な話はあまりアテにならないと思います。
表向きを作り込むほど、反動はデカいかもしれませんしね。

国立がん研究センターのユニット長が女装盗撮で捕まるというニュースを読んだ時、便槽内怪死事件の人と共通したモノを感じました。
「どんな人間にも闇がある」
周囲に素の自分をさらけ出せないタイプほど、ため込んだ衝動がどこかで爆発するんだろうなあ…と感じました。
割と好き勝手に生きている自分には想像出来ない領域です。エリートさんも大変だ。
願わくば、どこかで引き続きがん研究に携われますよう。「未解決事件」に名を残すようなことが無いよう、願っております。
2017/04/14 Fri. 04:11 | trackback: 0 | comment: 3edit

『君の名は。』31回目の感想その1 

先日、富山県内での『君の名は。』の上映が終わりました。
4月に入ってからは花粉症に起因する体調不良が長引き、映画館には『ひるね姫』を1回見に行っただけで、『君の名は。』を見に行く余裕がありませんでした。
せめて昼間か夕方にやってくれれば動けたと思いますが、公開末期ということで上映が日に1回、それも夜かレイトになってしまってましてね。翌日の仕事を考えるとなかなか…。
そうこうするうち、シアター大都会、ファボーレ東宝は上映終了、残るJMAXシアター富山も20日で終了のアナウンスが出ました。
で、19日は休日、「最後なんだから是が非でも映画館で見ておきたい!」と一念発起、体調は相変わらず不良なれどもドリンク剤まで使って整え、夜9時半のレイトの回を見に出かけました。(翌日は朝11時出勤なんだけど、考えないことにした)

本当は、夕方からの映画を1本見てからハシゴしようかとも思ったのですが、体調面、適当な映画が無い、『君の名は。』に集中したいなどの理由でやめました。
で、夕方にシネコンに行き、チケットを確保。そのまま紀伊國屋書店にしけ込んで立ち読み三昧…と思ったんですが、やっぱり体調が今一つ、長時間立ち読みはクラクラするので適当に切り上げ、シネコンの待合いソファに座り込んで、予告編見ながらスマホでツイッターやって暇を潰します。
まあ…シネコンの人には(あの『君の名は。』リピーターの帽子の人、最後だから見に来たんだわ)とか思われてんだろうなあ…と考えてましたが、ここで萎縮しては男がすたる。
ツイッターにしょうもない事を書きつつ、ようやく夜9時20分になり、アナウンスと同時に立ち上がってチケットをモギってもらいます。
5番スクリーンに一番乗りし、いつものポジション(前から4列目真ん中)を確保。ドリンク剤、目薬、ウィダーインゼリーと、前準備もしっかりやります。
ひょっとしたら自分一人かとも思ってましたが、さすがは興収249億円、平日夜9時半のレイトなのに10人お客がいます。初見なのかリピーターなのかは知りませんが、いい時間を過ごせるといいですね。
予告編が入った後、カメラ男のダンスにポップコーン君がポップコーンを派手にまき散らして、いよいよ本編が始まります。
あ、遠慮せずにネタバレするんで、そのつもりで。


隕石が降ってくるのを長回しで見せるファーストシーン、これを見るたび「ああ『君の名は。』だよ」という気分になったものですが、映画館では今回が最後。
「朝、目が覚めると何故か泣いている。そういうことが時々ある」
目覚める二人、実はもの凄い伏線。
「ずっと何かを、誰かを、探している。そういう気持ちにとりつかれたのは、たぶんあの日から」
「あの日、星が降った日。それはまるで…まるで、夢の景色のように、ただひたすらに美しい眺めだった」
浴衣姿の三葉をカメラが回り込んで、尾をひく彗星との構図が決まったところで出てくる『君の名は。』のタイトル。これがメチャクチャカッコいい。毎回惚れ惚れしていました。
RADWIMPSの『夢灯籠』が流れてのオープニング。ここはとにかくリピーターじゃないと気付かない伏線の嵐。
オープニングで好きなのは、瀧くんと三葉が背中合わせに立ち、瀧くんが急成長するシーン、窓際での気怠げな三葉、一瞬挟まる手のひらに文字を書くシーン、巫女衣装の三葉が舞っているあたりの流れですかねえ。
あと三葉と瀧くんの衣装が変わっていくとこ(実は時系列順)も。
このオープニングがあることで、この物語はこの二人の物語なんだという刷り込みにもなってます。

オープニングが終わって、三葉の寝姿。「瀧くん瀧くん…覚えてない?」という台詞と場面が被る。ここも伏線。寝てる三葉は瀧くんだというのを示唆してる。
飛び起きた三葉、胸を揉みだす。起こしに来た妹に急かされ、鏡の前でようやく…自分が女性になっている事に気付く。
階下で朝御飯を食べる祖母と妹、三葉に対し「今日は普通やな」「昨日はヤバかったもんな」と冷やかし。
さっきの寝起きのシーンは昨日の出来事だという場面の確認。この後も、テッシーサヤちんからの「婆ちゃんに御祓いしてもらったんか?」、古典の授業中の「あら、今日は自分の名前覚えてるのね」など、繰り返し念を押してきます。
登校中の三葉父の選挙演説、横にテッシー父が作業着で並んで立ってます。
「町長と土建屋は、その子供も仲ええなあ」と皮肉る男子は松本くんといい、女子二人は桜と花という名前だとのこと(新海誠監督の公式情報)。後に三人とも東京での姿が描かれます。
また、この選挙演説絡みのシーン最後のところで、駐車場に止まっている車の中に、「高山ラーメン 吉野」の軽トラがあります。自分は10回目過ぎでようやく気づきましたw。
あの高山ラーメンのシーンでの「この人、糸守出身やで」を証明する伏線です。

古典の授業をする女性の先生は、新海誠監督の前作『言の葉の庭』のヒロインである雪野で、声優も同じ。今作のエンドロールでは"ユキちゃん先生"となっています。
この授業での黄昏時→誰そ彼→彼は誰→カタワレ時という内容は、この作品の重要なポイント。
テッシーサヤちんと語らう昼休み、テッシーが示す月刊ムーの内容は、実はこの映画で瀧くんと三葉に起こっていること。
ちなみにテッシーこと勅使河原克彦も、小説版『言の葉の庭』に出てくるキャラクター。性格は違うそうだけど。
「ウチもうこの町嫌やあ」から始まる三葉の愚痴は、五島列島出身の自分メテオの心に響きまくりました。狭すぎるし濃すぎるし(そうだそうだ!)。
三葉が帰った後の、テッシーの「普通にずっと、この町で暮らしていくんやと思うよ、俺は」という、諦めと達観の入り交じった台詞もグッと来ます。家業があるから抜け出せないんだよね…。

(以下、続きます)
2017/04/24 Mon. 04:53 | trackback: 0 | comment: 0edit

『君の名は。』31回目の感想その2 

前回の訂正。
富山市の『君の名は。』が終了したと書きましたが、シアター大都会はまだやってました。5月5日に終了予定。
といっても夜9時台のレイト1回だけなんで、休日に見に行くというのもねえ…。片道100分だから、帰宅が深夜2時前になるからなあ(寄り道するとこも閉まってるから、単に歩くだけだけど)。
とりあえず休日のシフトを見たうえで再考はしてみますが、32回目は…無いかなあ。
さて、『君の名は。』を細かく語っていくよ。

(前回の続きから)

組紐を作る宮水家の三人。
「私もそっちがいいわぁ」とごねる四葉に対し、諭し説教をかます一葉ばあちゃん。何度聴いても実に市原悦子、素晴らしい演技。
繭五郎の大火に対し、「え、名前付いとるの?繭五郎さん可哀想…」と反応する四葉の性格の良さ、いいねえ。
昨年12月の糸魚川大火で、ばあちゃんの言う「この辺一帯丸焼けになっちまった」という台詞に説得力が増した気がします。
ばあちゃんが肩を叩きながら「せやのに、あの馬鹿息子は…」と嘆く、その馬鹿息子こと宮水俊樹は、土建屋の勅使河原宅で宴会中。
その様子を伺いながらテッシーが言う「腐敗の匂いがするなあ」は名台詞。いろいろ応用が利くわ。
父から「週末は現場手伝え。発破使うでな、勉強や」と言われたテッシーの返事の重さと、二度目の返事のヤケクソっぽさ。いかにも父と息子の親子関係です。
自室で神社方面を眺めながら「…たまらんなあ、お互い」という台詞、家業ある身の身動きのとれなさを共有する三葉への語りかけであり、ほのかな恋心もあるんでしょう。テッシーの抱える心の重み、これがクライマックスに生きてきます。
しかし、テッシーの部屋は高価そうないろんなアイテムが無造作に置いてありますよね。無線機関係が主みたいですけど、土建屋の跡取りとしてこういうものは買ってもらえたんでしょう。
自分の友達関係でも、家業がある家の子はいろんなものを買ってもらってた記憶があります。

神社の舞台で巫女舞をする宮水姉妹。
同じ振り付けを踊っているはずの姉妹の動きが、少しずつズレているのはリアリティあります。おそらくモーションキャプチャー作画なんでしょう。これをセル画でやってたら原画マンが死ぬw。
この振り付けは本職の人に作ってもらってるそうですが、実は「彗星が二つに割れて落ちる」という意味を込めているそうです。本来はそういう事実を伝承するために始まった舞いだったのが、繭五郎の大火などで書物も意味も失われ、形だけが残っている。
舞いの場面の最後に、姉妹が鈴を合わせて"人"みたいな図形を描き出していますが、これこそが「彗星が二つに割れて落ちる」ことを表現しています。舞っている二人も周囲の人も全く気付いていないけども。
そこから梱包された白米が出てきて、『口噛み酒』のくだりになっていく訳ですが、この辺は新海誠監督のフェチシズムですね。
サヤちんの「神様嬉しいんかなあ、あんなお酒貰て」に、テッシーが被せ気味に「そら嬉しいやろ!」と言うのは、監督の願望でもあるかとw。
この場面、冷やかし役である松本君の「見てみい、宮水や」という台詞、2ちゃんなどのネット界隈でいろんな用途によく使われてました。「見てみい、コピペ荒らしや」みたいな感じで。松本君は便利なツッコミ役。
行事が済んでの宮水姉妹、あーだこーだ言いながら石段を降りて、三葉心の叫び…
「もうこんな町嫌やあ!こんな人生嫌やあ!来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!」
イケメン男子はともかくw、自分が中学高校の時に田舎で考えていたのとほぼ同じです。都会に出たい子にとっては床の間に飾ってもいいくらいの至言ですよ。

場面変わって、瀧くんのお目覚め。中身は三葉ですが。
男性の身体に驚く儀式もそこそこに、お父さんが声をかけてくる。
瀧くんのお父さんの声は、もはや大御所声優といっていい井上和彦さん。少ない出番ですが、らしい演技をされています。父子家庭ならではのサバサバした父親。
トイレでリアル過ぎる何かを見てしまった瀧ちゃんですが、外に広がっている東京の風景に心を奪われます。自分も福岡で暮らしだした頃は、いろんな風景に心奪われていたもんです。
スマホを駆使しながら「東京やあ~」と、おのぼりさん状態の瀧ちゃん。もみあげをクルッと触る仕草が可愛いです。

(次回へ続く。他の話題の更新が挟まることもアリ)
2017/04/28 Fri. 02:36 | trackback: 0 | comment: 0edit