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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『GHOST IN THE SHELL』(字幕版)を見てきました 

『攻殻機動隊』は、まあ…好きな作品ですよ。
ただ、士郎正宗の原作はほぼノータッチでしたし、それを元にした押井監督の『GHOST IN THE SHELL』も公開された頃には見てません。後年、知り合いとコタツで酒盛りしながら見て、お約束のように寝たりした程度です。
1995年の自分は金沢市在住で、仕事とセガサターンに忙しく、そして10月にエヴァンゲリオンが始まり、それを12月にLDで見て衝撃を受けることになる時期だったので、映画館にはあまり行ってなかった。
富山に来て、スカパーのPPVで『攻殻機動隊』というアニメをやってて、かなり面白いらしいというところからですね。さすがにPPVでは見なかったけど、アニマックスに降りてきたとこでガッツリ見て、「これは確かに面白いわ」と認識しました。ハマってはいなかったけど。
しっかりハマったのは、2013年頃にパチンコでCR攻殻機動隊が出た時ですね。スペックと演出が好きだったので、打ち込んで分からないとこを見て解決してました。面白い機種だったなあ。
そんなに詳しくはなかったのに、パチンコを機に全体像を把握し、漫画も読むようになった。そういう感じです。根っから心酔してる人には申し訳ないですがw。
世界観や概念において、内外のアニメや映画に大きな影響をもたらしたのは間違いないでしょう。

そんな攻殻機動隊が、ハリウッドで実写映画化されました。
思い出すのが10年くらい前に、チャイドル上がりのタレント吉野紗香が攻殻機動隊ファンで、ブログで「草薙素子役をやりたい!」と希望を述べたら……それだけなのに大炎上したという、訳の分からない事件がありましたよね。吉野紗香は気の毒にも謝罪まで強要されていました。
攻殻ファン的には、そういう発言をする事自体が思い上がっているので制裁を加えたようなんですが、「攻殻という作品のファンは特権意識の高い馬鹿ばっかり」と刷り込まれた記憶があります。
というか、攻殻ファンの男共の大半は…押井や神山特有の小難しい世界観に酔い過ぎていて、草薙素子を神格化し、女神か何かだと思い込んでいたのでしょう。
結果的に、攻殻機動隊を好きな女性ファンを一人排除し、アニメファン全体のイメージを悪化させただけです。
映画化で公式からこういう配役になりましたという発表があって、それに対してブーたれるのは構いませんよ。それはどんなコンテンツの実写映画化にもあることです。
ファンの芸能人がただ「この役やりたい」と発言しただけで叩いて叩いて謝らせるってのは、攻殻ファンのお里が知れてるってもんです。
あの時…吉野紗香を叩いて批判して土下座させた攻殻機動隊ファンのボンクラな皆さんは、今回ハリウッドでスカーレット・ヨハンソンが少佐を実際にやるのは叩かないんですかあ? 土下座させないんですかあ? 日本人がやるべきとか言ってたじゃないですか、日本人じゃないんですよおお?
吉野紗香を叩いたくせにスカーレット・ヨハンソンにはダンマリの連中はその程度の存在。反論があったらどうぞ。笑ってあげるから。
ま、攻殻の公式も…ハリウッドでの映画化だったら馬鹿な連中も干渉出来ねえよな…という考えもあったかもしれませんね。
気持ちの悪い攻殻ファンが一杯いたことは覚えておきましょう。


(ここからネタバレ入ります)

さて、そのハリウッド版『GHOST IN THE SHELL』を、4月27日に見てきました。
物語そのものは、押井版(人形使い)を分かりやすく再構築しながら、攻殻機動隊の世界観に沿うネタをいくつか散りばめてある感じです。
そして、主人公である少佐の断片記憶と苦悩、自分探索が関わってきます。
親切な再構築ではあるんですが、気になったのは…少佐の脳移植全身義体が"初の成功例"だという点が強調され過ぎていて、少佐が『ロボコップ』のマーフィーと同じに見えてしまうことです。
あれも自分の正体を記憶の断片から自分で探す話でしたし。作り出した企業に黒幕がいるというとこも同じだしね。(してみると、やっぱ『ロボコップ』は偉大な作品だよなあ)
無論攻殻の本質はそこではないんですけど、特に前半は『ロボコップ』っぽいなあ…と感じる場面が多々ありました。
押井版ほど暗くない代わりに、ちょっとお涙頂戴的な演出はあります。そこは、107分のアクション作品として分かりやすくするためのもので、理屈っぽいことを並べて煙に巻くよりは遥かにいいと思います。

世界観はすごく頑張ってます。
『ブレードランナー』の東洋大都会イメージを突き詰めた、巨大で入り乱れた東洋文化都市。街の随所に何もそこまで…と言いたくなるほどの立体ホログラム広告。
冒頭のドンパチの舞台となる居酒屋(料亭?)の、香港日本中国がチャンポンになった感覚。オリエンタルとでもいえばいいのか。
CGにせよセットにせよ小道具にせよ、画面の中にチープだと感じる部分が無く、これがハリウッドで映画化するってことだなと痛感。日本映画はどんなに頑張ってもこれが出来ない。金をかけるってのはこういうこと。
映画が始まる時に配給会社のロゴが入りますが、パラマウントの後でアジア系が二つありました。おそらく中国と香港かと。ここに日本の会社が入れないってのがねえ。そりゃあ中華系の世界観になるわな。
日本映画がリアルタイムで世界に売れたのを『君の名は。』で初めて見ましたが、その東宝も明らかに不慣れを露呈してましたし、映画の元ネタは出せても、映画として世界に売ったり、協力して製作して配給したりというのは、日本の映画会社には出来ないんでしょうね。そんな事を想定せずに生きてきたから。
見ながらそういう事を痛感してました。

その日本要素といえば役者ですが。
公安9課を束ねる荒巻を演じるのが北野武ですけど、正直なところ演技が上手いとかはありません。台詞も聞き取りにくい。英語字幕が補助してくれたけどw。
ただ、妙な存在感はあるのと、日本語でボソボソ喋っているので…おそらく日本以外の人にはそれほど不評ではないんではないかと。自分らが洋画を見ていて、英語でボソボソ喋っている俳優を大根だとは思わないみたいに。
後半で荒巻が拳銃を使うんですが、ここの動きはサマになってます。さすがは『アウトレイジ』。
黒幕を追いつめた荒巻が少佐に盛んに同意を求めるシーン、あれは「お前が殺したいだろうけど、俺が殺っちゃっていいか?」ということだろうね。
少佐が自分の正体を探していく過程で出会う女性を、桃井かおりが演じているのですが、英語を喋っても実に桃井かおりで味がありました。
現在は海外で役者活動をしておられるので、北野武みたいな不安定さは欠片もありません。
渡辺謙みたいに目立たなくてもいいので、こういう風にサラッと洋画に出てくる日本人俳優がもっといてほしいですねえ。
エンドロールにはチラホラ日本名が読みとれましたが、講談社とかはちゃんとロゴ使ってもらえよ。中華系は漢字のロゴ使ってるぞ。

スカーレット・ヨハンソンは頑張ってると思いますよ。アクションもこなしつつ、内面性を追求する難しい役ですが、外見も含めて不満は無いです。
ただ義体が白っぽ過ぎて、着ぐるみというか肉襦袢というか、そんな印象。もう少し暗色にしてもらえると良かったなあ。
バトーは中盤からカメラアイになって、「ああバトーだ」と納得w。少佐の相棒感はよく出てました。
トグサは結構活躍してて、中華系俳優でもいいよねとは思ったけど、アニメみたいにいい男ではないので…吹替で山寺宏一の声が付くのは違和感あるだろうなw。
サイトーとか出て来ないのかな…と思ってたら、クライマックスで突然狙撃役で登場して笑いました。
イシカワ、ボーマはいるようだけど判別出来ず。パズ?…いません。

『攻殻機動隊』として見ると評価は割れるだろうけど、アクション洋画として見ればまずまず面白いと思います。『ブレードランナー』と『ロボコップ』と『マトリックス』のミックスみたいな感じで。
続きがあってもいい終わり方なんだけど、アメリカでの興収を見るに…まあ無いかな。コケた訳でもないけど、大ヒットとも言えないし。
でもね、やっぱハリウッドは凄いですよ。曲がりなりにも『攻殻機動隊』をこのレベルで映画化出来るんだから。これに関しては日本映画じゃなくて良かった。
『無限の住人』も、いっそ全部ハリウッドに任せたら良かったかもしれないね。そういう歴然とした差を感じました。
元ネタを知ってる人も知らない人も、見といて損は無い映画ですよ。
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2017/05/02 Tue. 13:41 | trackback: 0 | comment: 0edit

『美女と野獣』(字幕版)見てきました 

世の中は連休だったそうですが、そんな戯言が無関係な接客業の皆様は激務お疲れ様でした。自分が厚生労働省の役人なら、入れ替わりで接客業の人全員に5月8日から9連休取らすけどね。経済はメチャクチャだろうけどw。
自分も通常の休日はありましたが、連休何それおいしいの?くらいな感じで仕事をしておりました。その休日も、あえて混まない映画を見に行ったくらいで(後日書くよ)、あとは身体を休めておりました。
で、連休中は絶対混んでるから避けていた映画『美女と野獣』、満を持して5月8日に行って参りました。

『ララランド』『モアナと伝説の海』の時も書いたように、1991年のディズニーアニメ『美女と野獣』は映画館に見に行きました。
『リトルマーメイド』あたりから始まったディズニーアニメの快進撃を決定的にした名作。モチーフとなったジャン・コクトー版の『美女と野獣』を完全に過去の物にし、『美女と野獣』といえばコレという評価を得て、当時長編アニメーション賞が無かったアカデミー賞の作品部門で優秀賞5作品に入った、歴史的な映画であります。
自分も大変気に入って、サントラも買ってよく聴いてましたし、LDもDVDも買って家で鑑賞もしてました。コレと『アラジン』を抜きに90年代は語れないです。
故に、今回の実写版はどうしても"字幕版"で見たかったのですよ。繰り返し見て、サントラで聴きまくったフレーズを、いきなり日本語にされても萎えるので。
富山市三大シネコンで、『美女と野獣』の字幕版を上映するのはファボーレ東宝のみ。『シング』もそうだったけど、なぜ字幕版を見たい客層を無視するんかね? 腹立つわ。
で、『美女と野獣』の上映が始まってから、ファボーレ東宝のタイムスケジュールをちょくちょくチェックしていたんですが、意外なことになってましてね。
上映開始当初は"吹替版"の方が回数が多く、時間が上手く合わなかったので、4月27日は『攻殻機動隊』を見に行き、5月4日は混雑を避けて…ある映画を見に行きました。
で、5月8日に備えてタイムスケジュール確認したら…"字幕版"の方が回数多くなっているんです…。
調べてみると、全国あちこちで「吹替版より字幕版の方が客が入っている」という現象になっているようなんですね。天下のディズニーですから、吹替版の出来が悪いということは無いのですが…。
推測ですが、1991年版『美女と野獣』を字幕版で見た人は多く(当時は吹替版を並行上映とか無かったし)、その後のソフトでもバカ売れしたVHSやLDは字幕版が主で(吹替版もあったけど)、DVD版で初めて吹替版音声が同時収録でしょうから、あの主題歌や劇中歌の数々は英語じゃないとイヤだという人は結構いるんじゃないでしょうか。
全くの新作なら、『モアナ』みたいに田舎は吹替版だけ見とけ!みたいなノリでも不満は小さいでしょうが、ただでさえ見た人が多い『美女と野獣』では、今までとは違う傾向になったのでしょう。今まで吹替版オンリーだったイオン系シネコンも、急遽字幕版をやり始めたそうです。
となると、数年内にディズニーが予定している『ムーラン』や『アラジン』などの過去作実写化についても、字幕版の要望が高くなるのではないでしょうか。
ま、おかげで見やすい時間帯に字幕版が見れた訳ですけどね。

ファボーレ東宝到着、券売機で前から3列目真ん中を確保。
1日6回上映の字幕版ですが、自分が見る回だけ少し小さめの小箱になってます。平日昼間だしまあ仕方ない。
パンフレット買って、時間待ちのうえ入ります。観客は10人、男は3人。


(ここからネタバレですが、ストーリーは1991年アニメ版そのままです)

ディズニーおなじみのシンデレラ城アイコンを映したまま、画面がスッと手前に引いていくとバラが現れて、あの…アニメ版の開始時と全く同じBGMが流れ出すんです。ここで鳥肌立ちました。もちろんナレーションも入ります。
ある城の傲慢イケメン王子が豪奢な舞踏会を開いているところへ、老婆が現れて「寒さをしのがせてくれたら、一輪のバラを差し上げます」と願うが、王子は笑って拒絶。
老婆は実は魔女で、城と王子と使用人らに呪いをかける。バラの花びらが全て散る前に、誰かから愛されなくてはならない。さもなくば王子は永遠に野獣のままとなる…。
とにかくね、この冒頭の舞踏会からして金かかってますよ。キャストもセットも補完するCGも。画面に圧倒されます。邦画の漫画実写化が恥ずかしくて溜息が出るレベル。
また、この舞踏会は2回目以降のリピーターには違う面白さがあるでしょうね。誰がどこにいるのか確認するのが楽しそう。
んで、場面転換してのベル登場。ベルや村の人が歌い継いでベルの人となりを歌い上げていく、アニメ版でも屈指の名シーン。
これもねえ、セットといいキャストといいスゴい出来です。アニメ版の…図書館でハシゴに乗ったベルが滑らかに移動するシーンはありませんでしたが(そもそも本が少なかったw)。
ベル役のエマ・ワトソンは、確かに聡明だけど美人過ぎないかと思ってましたが、歌も頑張ってるし、外見しか見ないガストンが惹かれるんだから美人でもいいかと。
そして! そのガストンが今回の映画の白眉!
アニメ版でも存分に脳筋で姑息なアゴ割れっぷりでしたが、ルーク・エヴァンス演じる実写版ガストンは惚れ惚れするイケメンなんですよ。恐ろしいまでにカッコいい。
その…アクが強いを通り越した外見で、俺様っぷりを見せつけてくれるガストンは、アニメ版から抜け出してきたというか、アニメ版以上にガストン。とにかく人の話を聞いてないw。
野獣のいる城に乗り込むべく、民衆を煽動するガストンもカッコよく、スピンオフを一本作ってもいいくらいでした。
そのガストンの傍らにいつもいて話し相手になるル・フウも、ほのかな同性愛者でガストンに惚れている設定が加わったことで、コメディリリーフとガストンの理解者を兼ね、要所で楽しい演技を見せてくれます。
この二人が強烈過ぎて、ベルの父親とかその他の村の人が印象薄いですけどw。

さて、野獣の方は…さしてケモナーでもない自分が普通に見れるレベルの実写キャラクターになってます。この辺はさじ加減難しいだろうねえ。恐い時と愛嬌ある時も表現しなきゃいけないし。
次第にベルと打ち解けて親密になっていく表現はよく伝わってきましたし、アニメ版での小ネタも(スープ皿に顔突っ込んで汚れるとか)しっかり入ってました。
二人だけの舞踏会のシーンは、アニメ版に比べると少しあっさりしてる印象でしたが、それで評価を下げるものでもありません。
野獣が王子に戻るシーンも、野獣が宙に浮いて光に包まれていくという…アニメ版の演出をしっかり踏襲していて、思わず「おおっ」と嬉しくなってしまいました。
直後に来る、この映画最大の苦笑いポイント…"王子よりも野獣の方が良かった気がする"というアレも、アニメ版に比べたら落差は小さくなっています。王子はイケメンで、改心した様子が伝わってきますしね。
野獣に仕える使用人の方々はもちろんCGで、時計、燭台、ポットなど、アニメ版と同じ役回りをこなします。
この使用人達が奮戦して乗り込んできた村人を撃退し、その直後に……最後のバラの花びらが落ち、動かない家具になっていくシーンは、オチを知っているのにちょっと泣きそうになりました。
呪いが解けて人間の姿に戻った使用人達も、なかなかよくキャスティングしてあったと思います。
しかし、CGなどのテクノロジーの進化はスゴいねえ。

アニメ版と比べて改変してあったとこに少し触れると。
まず、村と城の位置関係が近くなっているようです。アニメ版はやたら遠そうでしたが、今回の映画ではそんなに遠くない、本来は城下町だったという感じで描かれています。
あとは魔女ですね。群衆に紛れて城に入り込んだ魔女が、クライマックスで大きく関わります。違和感はありませんが、ずっとそこにおったんかい!というツッコミはしたくなります…。
魔女は何のために傲慢な王子の城に行き、王子を呪いにかけたのか。そこは全く語られませんが、魔女の思惑が気になるところです。
細かいとこだとベルの母親のエピソードだとか、父親のキャラクターが細かくなっただとか、実写化に際して補強されてるとこはあります。ル・フウもそうですね。

物語は古典ですが、それを細部までこだわって実写化し圧倒的に迫ってくる。横綱相撲です。
アニメ版に思い入れがあれば、その再現っぷりに感嘆すればいいし、聴き慣れた曲の数々を堪能すればいい。
全くの初見でも、豪華な演出と王道のラブロマンスを楽しめば良い。序盤中盤終盤、隙が無い。
自分は字幕版しか見ませんが、吹替版のキャストも話題作りとか一切無い実力派揃いで、そっちを見ても大丈夫。
ここまで真ん中の王道なのは、近年珍しい気がしますね。そりゃあ興収快調だわ(現在70億突破)。

おそらく6月から7月も上映されていると思いますから、モノは試し、御覧になってみてはいかがでしょうか? 自分はあと1回見ておこうと思ってます。

♪Tale as old as time
♪Song as old as rhyme
♪Beauty and the Beast
2017/05/10 Wed. 09:11 | trackback: 0 | comment: 0edit

『アンタッチャブル』見てきました 

体調はぼちぼちでありますが、ちょっと忙しい日々が続いてましたのでブログさぼっておりました。
一週間余り遡って5月19日の話ですが、今年も上映されている朝一の名作映画祭り【午前十時の映画祭8】に行ってまいりました。
今回のプログラムの中でも、これは見逃したくないなあ…と思っていた映画『アンタッチャブル』。見るのは20数年ぶりですが、映画館で見るのは初めてなので、楽しみにしておったのですよ。
ケビン・コスナー、ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア、ロバート・デニーロらの演技、エンニオ・モリコーネの音楽、そして監督はブライアン・デパルマ。
今見ると、名前で客が呼べるってレベルじゃないですよね。近年、こんなワクワクするメンバーの映画を見たことがない。
あ、ごく普通にネタバレするのでよろしく。

時は禁酒法、アル・カポネの時代。
物語は、ギャングからの酒の買い取りを拒否した酒場が、見せしめに爆破され、お使いに来ていた少女が巻き込まれて死ぬという展開で始まります。ギャング=無法の悪という図式。
その悪を取り締まるために捜査官のエリオット・ネス(ケビン・コスナー)が着任。警察で訓辞をたれ、情報を元にガサ入れを強行するも、そこに酒は無く空振り、物笑いのタネとなる。警察自体がすでにアル・カポネに買収されていたのだ。
失意のネスは帰宅中、孤高で骨のある警官マローン(ショーン・コネリー)と出会い、彼に協力を要請する。
マローンは当初渋りながらも意を決して快諾。警察学校に出向き、射撃の上手い若手ストーン(アンディ・ガルシア)を抜擢し、さらに事務の達人ウォーレスが配属され、4人のチーム"アンタッチャブル"が結成される。
マローンの確かな情報で、酒の集積場と化した郵便局を急襲して成果をあげたネスに対し、カポネの意を受けた市会議員が賄賂を持って懐柔に来るも突っぱねたネス。さらにカポネを追い詰めるべく、カナダからの酒の密輸現場を押さえ、金の流れを示す帳簿を入手する。
これでカポネを脱税で裁判にかけられると意気込んだ矢先、確保した証人とウォーレスが殺され、マローンもカポネからの刺客に殺される。
仲間を失い、裁判も取り下げられる寸前のネスは、証人になり得るカポネの事務方がシカゴを脱出する情報を掴み、これを銃撃戦の末に水際で確保。ついにカポネに対する裁判が始まる。
しかし、法廷でカポネは余裕の表情を見せる…。


今回、初めて映画館でこの作品を見たんですが、「ああ、映画を見たなあ!」という気分にさせてくれました。演出も、キャスティングも、音楽も、これぞ映画。
演出そのものは、現在の映画のねちっこさからすれば…すごくあっさりしてます。これを浅いとするか、テンポがいいとするかは人それぞれでしょうが、自分は絵巻物感覚みたいで好きですね。
アンタッチャブルの4人とアル・カポネを除けば、見せ場は一人一回くらい。警察署長と、巻き添えで亡くなった女の子の母親、カポネの用心棒、新聞記者が複数回印象に残るくらいか。
ネスの妻と娘への危害をチラつかせながら、そっちには話が行かなかったのも良かった。そっち方面に話が行くとイヤな話になるからね。
ポチョムキンオマージュ(乳母車階段落ち)については、シカゴ駅で母親が乳母車を引っ張り上げようとしだした時点で、ちょっと笑ってしまいましたけどね。公開当時ならもっと素直に面白がれたかもしれない。

改めて…1987年当時のケビン・コスナーは凄いね。完璧な正義の主役顔。端正な顔つきに誠実なオーラ、そりゃクラーク・ゲーブルの再来と言われるわ。
現在の映画界だとこういう人は逆に埋もれてしまうかもだけど、こういう人じゃないと成立しない映画もあるんです。この後に『フィールド・オブ・ドリームス』『JFK』『ダンスウィズウルブズ』と全盛期を迎えますが、『アンタッチャブル』をスクリーンで見ると、それも当然だと感じました。
この映画で唯一アカデミー賞を受賞したのが、助演男優賞のショーン・コネリー。経験の浅いネスを導いていくベテランという役どころ、主役級の大スターが一歩引いていることで生まれるリアリティ。この映画の白眉。
テキパキと郵便局に踏み込む段取りをする指揮能力、時には死体を銃で吹き飛ばして自白させ、警察署長と殴り合ってでも情報を掴もうとする行動力。これらがネスにも次第に乗り移っていくのが実にいいんですなあ。
マローンに抜擢された若手ストーン役のアンディ・ガルシア。とにかくいい男。
共演陣が豪華だからまだ自己主張は無いけど、ネスやマローンに忠実で、要所で場面をさらっていくとこに片鱗を感じます。
例のポチョムキンオマージュでの、乳母車キャッチからの片手射撃は、…まあ漫画的ですがアンディ・ガルシアなら許せます。
そして、アル・カポネ役のロバート・デニーロ。希代のカメレオン役者がここでも怪演。
この後の映画撮影のため体型は変えられなかったそうですが(服の下にボディースーツで体型を太めにしてある)、髪は抜いてカポネの雰囲気に近づけたそうです。スゴいねえ。
一番印象的なシーンは、冒頭のひげ剃りされながらの演説ですねえ。内容もさることながら、カポネが顔を動かしたせいで頬が切れてしまい、理髪師が文字通り凍り付く…あの数瞬ですよ。こっちの心臓も止まるかと思ったわ。
パーティーで幹部を撲殺する狂気にまみれたシーンもスゴいですが、オペラを見ながらマローン殺害成功の報を聞き、恍惚の表情で涙ぐむとこもスゴい。デニーロは心底楽しんでるわ。
いい映画は悪役が魅力的ですが、デニーロ演じるアル・カポネの巨大感は素晴らしいですよ。善悪はともかく、お仕えしてみたいものです。
その他、騎兵隊の隊長、裁判官なんかもいい味出してたと思います。

画面に映る世界も金かかってます。キチンとしていて隙が無い。
通りに並ぶクラシックカー、警察署、住居、シカゴ駅などのセットなど、当然のように統一された世界観になっています。今だとCGなんでしょうけど、この当時はそうはいかないからね。
おかげで余計なことを考えずにストーリーに没頭出来るし、俳優の演技を堪能出来るってものです。
こういうとこで勝負が出来ないから、邦画はアニメ主流になってるんだろうねえ。(『この世界の片隅に』の呉市を、ちゃんとお金をかけて実写セットで組めるか? 無理でしょ)

上にも書きましたが、テンポがよくて見やすい反面、深みのある映画とはいえません。『ゴッドファーザー』みたいなのを期待すると肩透かしを喰うかも。
面白いことは間違いないので、深く考えずに見てほしい作品です。映画論をぶつような人でなければ、娯楽作品として楽しめるはず。
何より、昨今のハリウッドでも見られなくなった、ビッグネーム揃い踏みの豪華さで、それぞれ役に徹して魅せてくれるんですから、何も言うことは無いのですよ。

午前十時の映画祭でのプログラム、まだこの映画をやってるとこもありますので、機会があれば是非。長谷川一夫の『雪之丞変化』になってたらゴメンなさい。
なんだかんだで『アンタッチャブル』ももう30年経って、名画の範疇になってるんですねえ。身体が言うことを聞かない訳だ…。

ちなみに自分は、職場の付き合いの必要が無ければ酒類は一切飲まないので、"禁酒法"は歓迎ですがねw
2017/05/28 Sun. 13:15 | trackback: 0 | comment: 0edit

『ファミ通』は任天堂が嫌い 

『ファミ通こどもメディア』編集長の水ピンこと水間勇一さんが、自身のツイッターにて任天堂に対して苦言を投じたことにより、ちょっとした批判が集まっている。
その内容は次のようなもの。

「うーん。周辺グッズまで内製化を加速するのか。こういった情報も自社発信だし、この記事自体も内製。
販社を子会社化したから売るものを増やしたいんだろうけど、最近餅は餅屋の領域に踏み出しすぎだと思うなあ。」

要するに任天堂がグッズや情報発信まで自社で内製化しており、ゲーム会社がほかの領域に踏み出しすぎと批判。

しかしそのツイートに対して
「本気の商品なんだから、自社でやるのは当たり前では?」
「自社発信しないと事実を歪曲されますしね」
「特定ハードのみ態々ボケボケの写真を掲載したりするゲーム雑誌の何を信頼しろと?」
と批判のリプライが集まっている。

任天堂は数年前から自社で新作ゲームの発表を積極的に行うようになり、動画や生放送での「ニンテンドーダイレクト」では自社だけでなくサードパーティーのゲームも紹介。ウェブサイトではもちろんゲームやグッズも紹介している。
今回任天堂が販売している内製グッズは元々ライセンス商品を販売していたメーカー。
それが子会社化され任天堂が販売元になった。もちろん現在も外部でのライセンス販売や許諾は行われている。

まるで任天堂が独占しているかのような印象を誘発するこのツイート。
任天堂はゲームだけを作って情報発信するなといわんばかりである。

(転載ここまで)


この水ピン野郎のツイートには、自分も直接皮肉を言ったんですが、特に返信はありませんでしたw。まあ相当な数のリプがあったでしょうし、通知も切っていたとは思いますが。
何にせよ、現在のファミ通の窮状が伝わってくるツイートではありました。
ええ、ファミ通売れてないんですよ。

ファミ通が一番ブイブイ言わせていたのは、90年代から00年代初めくらいまでだと思いますが、あの当時は本屋に山積み、コンビニにも数冊は配本がありました。
現在は、本屋に数冊、コンビニはどこも置いてませんね。急激な部数減少です。まあファミ通だけが苦しいのではなく、ゲーム雑誌という媒体がもう虫の息なんですよ。
先日、アングラなゲーム雑誌(データ改造など)として需要のあった『ゲームラボ』が休刊しました。部数はファミ通の比ではなかったでしょうが、こういうディープな雑誌を支える読者がもういないという事例でもあります。
ゲーム自体が下火で、ゲームの情報はネットから得られるという状況ですから、『ファミ通』のような薄っぺらいカタログ雑誌はいよいよジリ貧な訳です。
その焦りからくる苛立ちの鉾先が、必ず任天堂に向くというとこが、『ファミ通』がソニーの犬である所以ですね。

そもそも『ファミコン通信』だったんですから、ある時期までは任天堂と蜜月で、情報もいの一番にもらっていました。
それが、"エムブレムサーガ騒動"の黒幕が『ファミ通』だったことで任天堂が激怒、『ファミ通』への優先情報開示を一切取りやめてしまいます。ハッキリいえば『ファミ通』は図に乗っていましたね。
『ファミ通』もあからさまにソニー寄りになって、任天堂の情報はネガティブな扱いになり、わざとボケた写真を使ったりして、印象操作をするようになります。
これに業を煮やした任天堂が始めたのが「ニンテンドーダイレクト」。雑誌媒体を介さず、動画配信で直接ユーザーに情報を届けるようになったのです。
故・岩田社長がニンテンドーダイレクトの冒頭で「直接!」と必ず言っておられたのは、情報をねじ曲げる雑誌なんぞ相手にしないということです。
ニンテンドーダイレクトは任天堂のソフトだけでなく、任天堂ハードで発売される他社ソフトについても熱心に宣伝してくれるので、任天堂ユーザーはこれを見れば事足りるようになります。
これによって『ファミ通』の情報発信力は格段に低下し、ソニーの犬としての立場がより明確になります。
つまり、ニンテンドーダイレクトというのは『ファミ通』の嫌がらせから始まったのです。
それなのに、この水ピン野郎はのうのうと「餅は餅屋の領域に踏み出し過ぎだと思うなあ」とか言いやがったのですよ。どの口が言ってるんだそれは。
自分がカチンと来て皮肉リプしたくらいですから、いろんな人が「おいおい」と思ったはずですよ。

『ファミ通』としたらゲーム情報の総本山を自認しているのでしょうが、そんな時代は15年前に終わっているのです。
だいたい『ファミ通』は、任天堂という企業を舐めすぎてやしませんかね。
そもそも花札やトランプを作るのを生業にしてた会社ですよ。その合間に、温めるだけで喰える御飯とか、マジックハンドとか、ラブテスターとか、ゲームウォッチとか、アイデア商品を延々作っては売ってたんです。
『ファミ通』みたいなお子ちゃまとは比べ物にならないくらい、酸いも甘いも知ってる大人の企業です。どうすれば現状を打破出来るかを常に考えてる。
餅は餅屋? その餅に毒を混ぜるから排除されたくせに、情報を扱わせてもらえない恨み節とは情けないw。自分らが蒔いた種なんだから、任天堂に土下座するか、さらにジリ貧になるか、任天堂を悪の情報網(まとめブログ)で打倒するかしか無いんでしょ。
まあ、このツイートで『ファミ通』は被害者ぶってることはよく分かりました。

『ファミ通』を出版しているエンターブレインも角川に吸収されてますから(浜村通信は角川の重役の一人)、いずれ角川のゲーム雑誌との整理統合はあるはずですけどね。
果たして『ファミ通』の屋号は残るでしょうか? 今の『ファミ通』なら残さなくてもいいと思いますが。
これからも任天堂を敵視するんなら、『ファミ通』の"ファミ"は返上するべきでしょうね。
自分としては、早く休刊しないかなあと思ってます。
2017/05/29 Mon. 03:41 | trackback: 0 | comment: 0edit

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