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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『幸福の黄色いハンカチ』を映画館で見た 

8月14日。
もし、朝早く目覚めたら行こう…と考えていたんですが、何故か目覚めたwので行ってきました。TOHOシネマズの企画である『新・午前10時の映画祭』に。
今回のお題、是非スクリーンで見たかったのですよ。

1977年に公開されるや、日本アカデミー賞、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞などなどなど国内の賞という賞を総ナメにした作品、『幸福の黄色いハンカチ』。
この映画については、実は大人になるまで見る機会に恵まれず、LDソフトでようやく見れた経緯があります。長崎は当時民放2局だったからねえ。
無論「なんていい映画だ!」と思ったし、LDソフトも持っているんだけど、せっかく映画館で見れる機会があるのを逃すのはもったいない。回数も見てないから『新・午前10時の映画祭』の予定表では一番最初にピックアップして待ち構えていました。
CDウォークマンでとっときの映画『ガンヘッド』サントラを聴きながら、気合いを入れつつ40分歩いて映画館へ。………お盆のシネコンのとんでもない人出に辟易しながらw上映スクリーンに入り、前から3列目真ん中を確保。さて、始まります。

物語は、武田鉄矢が失恋の自棄から退職して、買ったばかりの自動車で北海道へ旅に出るとこから始まります。
以前から常々思っていたんですが、武田鉄矢は本来ミュージシャンであるのに、既存の俳優に無い存在感が重宝されたのか、いろんな映画・ドラマでちょくちょく重要脇役を演じては印象を残している。これスゴいことですよね。この人以外に例が無い。
その武田鉄矢の俳優人生のスタートになったのが、この映画。演技そのものより牽引力がスゴいんだよね。身勝手に喚きながら北海道へ旅だっていく様が妙に面白くて見てしまう。前半の主役。
その武田鉄矢が、北海道で手当たり次第にナンパしては失敗するものの、ようやく捕まえたのが桃井かおり。
こちらも失恋傷心旅行で、内気故に断りきれず捕まった感。パッとしない女オーラがよく出てます。

そして真打ち、高倉健さん登場。
健さんの映画を映画館で見るたびに思うんですが、デカい画面に恐ろしく映えるんですよねえ。「ああ、金を払ってスクリーンで見るための俳優だよなあ」と思わされます。しかも今回は若いw。
刑期を務め上げてシャバに出てきた健さん、街の食堂に入ってビールと醤油ラーメン、カツ丼を注文します。出てきたビールをねえ、両手で惜し戴くようにあおって…しばし固まっている様がね、もうこっちにビンビン伝わってくるんですよ。観客全員があの感情を共有する名場面ですわ。
で、ひょんな事から武田鉄矢の車に同乗。目的も思惑も違う三人の旅が始まります。

一行の雰囲気を牽引していた武田鉄矢の、女性へのあまりの見境の無さを見かねて説教したあたりから健さんが主導権を取るようになり、同時に桃井かおりも饒舌になっていきます(あの桃井イントネーションでw)。
健さんが何度か「降りて電車で行く」と言うものの降りれないまま、帯広で武田鉄矢がヤクザ者にボコボコにされるのを見て、スイッチが入った健さんがヤクザ者を逆にボコボコにして一撃離脱で逃走(たこ八郎が実にいい。さすが元ボクサー)。
この騒動で健さんがハンドルを握った事で、一斉検問で健さんが免許を失効していた、刑務所から出所したばかりだとバレてしまう流れは上手い。
ここに至ってようやく健さんの過去が語られだします。

健さんの回想シーンに出てくる倍賞千恵子がね、まあなんとも男の理想。あくまで健さんの視点で回想されるので、いわば天使のようになっているのは当然なんだけど、こういう役をやらせると倍賞千恵子は説得力あるわ。倍賞千恵子が独身だと分かった時の健さんの表情と足取りがたまらんw。
健さんの熱意にほだされ、豪雨の中を健さんの家にやって来て「私、離婚した事があるけど、それでもいい?」と言う倍賞千恵子、このシーンだけリアルに女っぽい。天使ではなく人間の女だと分かるとこだね。ちなみにこの豪雨の訪問、『遙かなる山の呼び声』にもあるよね、入ってくるのは健さんで、牛の出産絡みだけども。

健さんの抱えているものを知り、そして健さんが出した葉書の事を知った二人が、「夕張に行こう!」と率先して後押しし出発する流れはもう観客全員の総意。これは一体感あるわ。
二人に対して常に諭してきた健さんが、夕張が近づくに連れて取り乱し、二人から逆に諭されるという逆転現象も楽しみつつ、次第に風景が回想の夕張と一致していくドキドキ感。たまらんね。
家までもう目と鼻のとこまで来て、車を降りた二人がキョロキョロと見回す。あるのか?
そして、武田鉄矢の背後にチラッと黄色い何かが映るんよね。これが素晴らしい。風景の中に出てくるからリアリティがあるんだわ。それを見つけた桃井かおりが歓喜しながら健さんを車から引っ張り出す。恐る恐る健さんが…顔を上げる…。
ここで初めて、これでもかと連なった黄色いハンカチが画面一杯バーンと映る。この瞬間の為にこの映画がある、大満足の瞬間ですよ。(ただ、BGMが…男はつらいよの出だしに酷似してて一瞬ビビるんだけどw)
おそらく公開当時だって、この結末はみんな知ってたと思うんです(ポスターからしてアレだしw)。にも関わらず、それまでの積み重ねが見事なんでものすごいカタルシスがある。おびただしい数の黄色いハンカチを、まるで運動会や商店街の万国旗ばりに掲げた倍賞千恵子の心境もひしひし伝わってきます。泣けるなあ。
二人に後押しされて、洗濯物を干している倍賞千恵子に近づいていく健さんの後ろ姿。ポスターでも有名な場面ですが、これをアップじゃなく遠景で撮ってるのもいい感じです。
三人の数奇な旅は、ここで終わったのです。大満足の余韻を残して。

この映画のもう一つの見所は、北海道の多彩な風景。それも70年代の風景ですよ。自分が子供の頃に、確かに存在していたのどかな風景、街、人。ロードムービーとしても一級品です。
そして、主要キャストを脇から支える渋い役者陣。ホテルの親父はタコ社長、ヤクザ者のたこ八郎、そして健さんが世話になった警察の係長さん、渥美清。寅さんではない渥美清の喜劇役者っぷりがいいんだよね。
あと、警察署に出前を持ってくる若いお姉ちゃんが誰かに似てんなあ…と調べてみたら、女優・声優の岡本茉利さんでした(ルンルン、マチコ先生など)。山田監督御用達の脇役なんだそう。
オマケとして、マツダファミリアを始めとするタイアップ企業の見せ方が結構露骨ですがw、まあスポンサーですからいいんじゃないですか。ファミリアは大活躍だったしね。

ともかく、早起きして映画館で見た甲斐は十二分にありました。
とても幸せな映画であり、映画はキャスティングが8割というのを痛感する作品です。主要キャスト4人は替えが利かない。
そして何より健さんが問答無用でカッコいい。今回、観客は10人くらいでしたが、ほぼ女性(おばちゃん)でしたw。気持ちは分かる。おばちゃんもクライマックスで泣いてるの聞こえてたし。
昔、『ブラックレイン』のロケの行く先々で健さんへの声援がもの凄く、マイケル・ダグラスにはほとんど声援が無かった事にマイケル・ダグラスが衝撃を受けてw、以来マイケル・ダグラスも敬意を込めて「ケンサン」と言うようになったという逸話がありますが、やはり日本人は高倉健に弱いのです。
この映画に感化されて北海道を旅した人、たくさんいるんだろうなあw。

映像もちゃんとリマスタリングしてありますし、日本映画の誇る名作の一つですから、機会があれば是非。22日まで。(『新・午前10時の映画祭』は全国でスケジュールが3パターンあるので、地域によっては違います)
『新・午前10時の映画祭』、次回は『スティング』だそうで…見たいっちゃ見たいけど、たぶんパスだなw。
10月に『第三の男』、11月に『ニッポン無責任時代』、12月に『オズの魔法使い』『細雪』がラインナップされているので、この辺からはいくつか見たい。特にジュディ・ガーランドは見逃したくない。
問題は、休日に起きれるかどうかなんよねw。ふう。
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2014/08/16 Sat. 03:08 | trackback: 0 | comment: 0edit

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