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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『忘却のサチコ』(阿部潤) 

ここでも何度か書いてますように、自分は食べ物や食事に幻想を抱かないタイプです。喰えるモノをサッと喰って、他の事をやりたい。バーベキューとか人類最大の愚行。
そういう指向故に、漫画好きにも関わらず…いわゆるグルメ漫画にはちっとも食指が動きません。丹念に良心的に描かれた漫画だろうと(『あんどーなつ』とか)、パラパラ目を通して「ふーん」で終了。ほとんどそんな感じですね。
ところが、たまに…ビシッと心に食い込む漫画があるんですよ。そういう漫画は、料理以外に読むべきポイントが必ずあります(ダメな視点w)。
まず『包丁人味平』。決して"グルメ"ではありませんがw、主人公味平の料理修行の中での対決と工夫、汗くさい世界観が最高です。後継漫画が無いのが残念ですが。
『孤独のグルメ』は、主人公の延々と続く一人思考がたまらんですね。自分もほとんど一人で食事するもんで、あの心中描写は実にリアル。
その亜流である『花のズボラ飯』は、うさくんの描くアクメ顔がなんともw。ありゃあ一種の自慰です、さすがは現役成年漫画家。
あとは、なんだかんだいって初期の『美味しんぼ』はずば抜けた面白さでしたね。傍若無人にして繊細な芸術家である海原雄山の狂気と、山岡始め粒揃いの東西新聞社の面々。初期の栗田さんの可愛さは異常。話も実に漫画漫画していて(鶏肉の味でボケが治る栗田さんの祖母とか)素晴らしかった。雄山が高尚な人に変貌してから暴落の一途。
そんなとこかな。上記の気に入ってる漫画でも、料理そのものにはほとんど興味が無いんですけどねw。
そして昨年、久しぶりにお気に入りのグルメ漫画を発見したんですよ。
ビッグコミックスピリッツ連載中、現在コミックス2巻まで発売中、『忘却のサチコ』(阿部潤)です。

ビッグコミックスピリッツは過去の栄光と現在の失速が顕著な漫画雑誌。高校生の頃から立ち読みしてるんですが(当時佳境を迎えていた『めぞん一刻』の最新話を追うためでした)、ここ数年は最悪で休刊もあり得ない話じゃない状況。やはり…休刊したヤングサンデー組を受け入れておかしくなったよなあ…。
酷い時は『気まぐれコンセプト』しか読むものがありませんでしたが(『ラストイニング』休載の号とか)、ヤングサンデー組が徐々に消えた昨年辺りから持ち直してきまして、ミッシングリンクの『気まコン』以外にも読む作品が出てきました。
で、この『忘却のサチコ』という漫画、とにかく第1話が素晴らしかったんですよ。これぞ"ツカみはオッケー"という感じで。

文芸雑誌の編集者である佐々木幸子(29)は、テキパキとした妥協の無い仕事ぶりから"鉄の女"呼ばわりされるほど。
そんな彼女の結婚式。新郎は旅先で出会った2才年上のイケメン、俊吾さん。お色直しでそれぞれ控え室に戻り、幸子は衣装替えをつつがなく行い(アシスタントさんとの会話で、幸子が相当な変わり者だと分かるけどw)、式場に戻って1時間。…俊吾さんが戻ってこない。
それでも強引に段取りを進めようとする幸子の元に、俊吾の手紙を言付かった子供が現れる。幸子はその手紙を、式の招待客の前で読み上げる…。
「サチコ、すまない」
新郎が逃げたという事実に、新郎の両親は取り乱し、幸子の母親は幸子をなんとか気遣おうとするが、幸子は全く取り乱すこと無く、入籍は式の後だったから問題ない、頂いた御祝儀も全て返却する旨を招待客に告げ、深々と頭を下げる。
翌日、動じることなく編集部で仕事をする幸子であったが、提出書類は四方全てホッチキスでガチ止め、付箋には何故か俊吾さんの名前が書いてあったりと支離滅裂。編集長から即座に帰宅命令を出される。
自分はまともであると思っていた幸子であるが、帰宅の道すがら、荷物を抱えたおばあさんを補助しようとするも逆に補助される始末で、初めて自分がそこまで俊吾さんの事を好きだったと認識する。
ふと立ち寄った食堂で、サバの味噌煮を食べた瞬間、その美味しさに恍惚となって、しばし俊吾さんのことを忘れることが出来た。ついでにお金を払うのも忘れて、あとであわてて払いに行った。
「自分は、美味しいモノを食べることで俊吾さんの事を忘れられる」と確信した幸子の、『忘却の美食道』が始まるー。

これを立ち読みした時の「うわあ!面白い漫画見つけたあ!」感はたまらんかったですね。
小池一夫先生じゃないですが、ここまで第1話でガッチリ掴んでこられると嬉しいですよ。変わり者の29才の女性の結婚式が破壊されるという、重いにも程があるだろ設定がバッチリ効いています。
サチコの人物設定も魅力的でいいです。長めのボブカットに整った目鼻立ちの美形なのに、鉄面皮で妥協の無い性格。それでいて結婚式のお色直しでの着替えでの下着シーン、なかなか乳もデカくて良いお身体されてますし。いろんな記号が詰め込まれた主人公ですね。
そして、サチコが美味しいモノを喰った瞬間のアルカイックスマイル(背景に仏像w)。笑わない主人公が笑うという見せ場です。
まあ、サチコが食堂に入るくだりがちと強引な気もしましたが、美味しいモノを食べることで忘れられるという…この漫画のメインテーマが素晴らしかったので無問題。
でも、同じサバの味噌煮を翌日食べても…もう忘却の境地には至らなかった。脳が慣れるんですね(多分)。よってサチコは、忘れるために美味しいモノを求めていきます。
以降、毎回目を通していますが実に面白いですよ。サチコのキャラクターが強いので、一種の珍道中ですけどね。『孤独のグルメ』や『花のズボラ飯』のラインから派生し、俊吾さん絡みのストーリー性を加えた良作だと思います。

先日、コミックス第2巻が発売になりましたので、これを機会に1巻から読んでみてはいかがでしょうか? オススメしますよ。
自分は料理には興味が無いので、何を食べているかは自分で確認してください(酷い)。
月刊ヤングマガジンの『幸子に幸あれ』じゃありませんが、最後にはサチコに幸せになってもらいたいと強く願います。
俊吾さんを好きだと自分で認識したサチコが、俊吾さんと再会するとどうなるのか…。結末が実に楽しみです。
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2015/05/09 Sat. 05:00 | trackback: 0 | comment: 0edit

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