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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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今年の名人戦は面白い 

将棋界最大のタイトルである名人戦。
ま…竜王戦という"読売様"の意向の強い棋戦もありますが、将棋界の骨組みを決めているのはやっぱ名人戦ですからね。あえてそう書かせて頂きます。
現在の名人は羽生善治。すでに将棋史に残る大棋士であり、齢46にして四冠を保持しているという、過去の定跡が全く通用しない怪物。
この1年、四冠でそれぞれ…4人の異なる若い挑戦者をキッチリ退け、そのうえ郷田王将の王将位を奪うべく王将戦の挑戦者になっているという(現在2勝2敗)、ファンの自分ですら「どうなってるんだ、この人は…」と思ってる破格の人。
もし五冠となると、将棋界の7大タイトルは羽生五冠と渡辺二冠で分け合うという珍しい事態になるんですが…。実現するか?
で、この4月から始まる名人戦、羽生名人への挑戦者が…佐藤天彦八段に決まりました。
A級リーグ最終局、挑戦者の可能性がある二人の直接対決となった行方八段との熱戦を制し、A級1年目にして8勝1敗のズバ抜けた成績で挑戦者となった佐藤天彦八段。現在の将棋界では最も勢いのある挑戦者といえるでしょう。
ちょっと興味深いデータを見つけたので、引用してみます。


【順位戦50局以上で10敗未満の記録を達成した全棋士】

・佐藤天彦 54勝07敗 .885  C2~A1年目
・森内俊之 53勝07敗 .883  C2~A1年目
・羽生善治 62勝09敗 .873  C2~A1年目 
・羽生善治 54勝09敗 .857  A級時代(2004~2013年度)
・谷川浩司 52勝09敗 .852  C2~A1年目
・南芳一  43勝08敗 .843  C2~B1 (A1年目は5勝4敗)
・中原誠  48勝09敗 .842  C2~A1年目

順位戦というのは将棋界における強さの目安となる段階式リーグ戦で、"C2→C1→B2→B1→A"と5段階になってます。(フリクラは割愛)
各リーグは1年かけて競うので、昇級は1年で1段階のみ。どんな好成績を残しても、自分より上の順位に同じ成績の棋士がいれば、頭ハネを喰らって昇級出来ないなんて事もザラに起こります。B1(12人)とA(10人)は総当たりなんで自力でどうにか出来る率は上がりますが。
で、A級でトップになった者が名人戦挑戦者になる訳です。
上記の6人は、言ってしまえば…瞬く間にAまで駆け上がった方々と考えていいと思います。
(一人だけ、恐ろしいのが混じってますがね…。全てA級での7年間で54勝9敗という前代未聞の数字の方が)
佐藤天彦八段の数字は歴代最高ですが、実は安定して勝てるようになるまでに少し時間がかかってます。
上記のメンバーで、名人経験者の足跡を見てみましょうか。


☆谷川浩司
S52 C2 四段 15歳 8-2
S53 C2 四段 16歳 8-2 昇級
S54 C1 五段 17歳 9-1 昇級
S55 B2 六段 18歳 10-0 昇級
S56 B1 七段 19歳 10-2 昇級
S57 A 八段 20歳 7-2 名人挑戦→奪取
昇級後32期連続A級以上 名人通算5期 十七世永世名人

☆羽生善治
S61 C2 四段 16歳 8-2
S62 C2 四段 17歳 10-0 昇級
S63 C1 五段 18歳 8-2
H01 C1 竜王 19歳 10-0 昇級
H02 B2 棋王 20歳 8-2
H03 B2 棋王 21歳 8-2 昇級
H04 B1 竜王 22歳 11-1昇級
H05 A 四冠 23歳 7-2 名人挑戦→奪取
昇級後24期連続A級以上継続中 名人通算9期 十九世永世名人

☆中原誠
S41 C2 四段 19歳 12-0 昇級
S42 C1 五段 20歳 11-1 昇級
S43 B2 棋聖 21歳 11-1 昇級
S44 B1 七段 22歳 10-3 昇級
S45 A 八段 23歳 4-4
S46 A 八段 24歳 8-0 名人挑戦→奪取
昇級後29期連続A級以上 名人通算15期 十六世永世名人

☆森内俊之
S63 C2 四段 18歳 8-2
H01 C2 四段 19歳 7-3
H02 C2 五段 20歳 9-1 昇級
H03 C1 五段 21歳 10-0 昇級
H04 B2 六段 22歳 9-1
H05 B2 六段 23歳 8-2 昇級
H06 B1 七段 24歳 10-1 昇級
H07 A 八段 25歳 7-2 名人挑戦→失敗
昇級後21期連続A級以上継続中 名人通算8期 十八世永世名人

☆佐藤天彦
H19 C2 四段 20歳 6-4
H20 C2 四段 21歳 7-3
H21 C2 五段 22歳 5-5
H22 C2 五段 23歳 10-0 昇級
H23 C1 六段 24歳 8-2 昇級
H24 B2 七段 25歳 8-2
H25 B2 七段 26歳 10-0 昇級
H26 B1 七段 27歳 10-2 昇級 
H27 A 八段 28歳 8-1 名人挑戦→?


こういうのを見ると、「名人は選ばれし者がなる」みたいな格言が現実味を帯びてくるんですけどね。
まず谷川、中原両永世名人が持つ「6年で名人到達」というのは、今後もアンタッチャブルレコードでしょうねえ。ほぼ毎年昇級しないと出来ない偉業です。名人挑戦も両者とも一発ツモ。
羽生名人の場合、数字が悪い訳ではないのに順位のアヤで昇級出来なかったりして"2年に1度昇級する"ペースだったんですが、そのおかげで19才C1にして竜王となり、23才でA級に現れた時すでに四冠を引っ提げていたという…これまたアンタッチャブルレコードであろう超実績。そして名人挑戦一発ツモ。
森内永世名人の場合は、C2で3年溜めたとこから一気に駆け上がってます。B2で9勝1敗でも昇級出来ないという年があるのが順位戦の恐ろしいところ。名人挑戦は…羽生名人相手に奪取ならずでしたが、6年後に丸山名人から奪取した後は、名人戦と順位戦にやたら強くて、羽生名人より先に永世名人となる活躍ぶり。まあ名人以外のタイトルにはそれほど縁が無かったけど。
この4人を踏まえた上で…、佐藤天彦八段の足跡を見ると…タイプとしては森内永世名人に近いんですよね。C2で手間取ったというか、慣れるのに時間がかかったというか。
しかし覚醒してからは、前述の54勝7敗というズバ抜けた数字を残しての名人挑戦。28才という年令は過去の例からすると少し高めですが、棋士にもいろんなタイプがいますから…少し歩みが遅いだけかもしれない。
挑戦者としては、非常に楽しみな存在なのです。

羽生名人にとっても、今回の名人戦は分水嶺だと思うんですよ。
佐藤康光名人、丸山名人の4年間の後、2002年から14年もの間、名人位は羽生&森内で廻し続けてきた訳です。「名人戦は羽生と森内の為にあるのかああああ!」てなもんです。
今年の名人戦、勢いのある挑戦者登場というだけでなく、順位戦A級で森内永世名人が…あわや降級の負け越しだったというのが…一つの時代の終焉を感じさせましてね。このまま終わるな森内永世名人。
羽生名人は先述したように相変わらず変態的な強さを発揮し、昨年秋に佐藤天彦八段を迎え撃った王座戦でも、フルセットの末に退けているんですが、それを踏まえてなお名人戦の挑戦者となってきたのは恐い。天彦八段は心折れてないってことです。
羽生名人が今回の名人戦でも佐藤天彦八段を退けることが出来れば、50代になっても間違いなくタイトル戦の中心となるはずです。
(年齢的にはもう弱くなっても誰も文句言わないはずなんだけど、そんな素振りが無い)

過去の戦績は、羽生善治5勝vs佐藤天彦3勝。
王座戦のフルセットを見る限りでは、終盤の乱戦ではやはり羽生名人に分があるものの、しっかり序盤にリードを作って保てれば佐藤天彦八段が勝ってもおかしくない。
なんせ、羽生名人は相手の研究手筋に興味津々で乗ってきたり、ふと思いついた手をタイトル戦で試してみたりする御方なんでw、展開は全く読めませんけどね。(それで生涯勝率7割だから恐ろしい)
とにかく、「棋界を代表する超第一人者vs今最も勢いのある挑戦者」という組み合わせになった今年の名人戦、実に楽しみであります。
第一局は4月5日~6日、刮目して待て。
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2016/03/01 Tue. 02:43 | trackback: 0 | comment: 0edit

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