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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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コンピューターが囲碁の世界を広げる 

2日続けて同じ話題というのも芸が無いんですが、ちょっといろいろと考えさせられましてね。
昨日書いた、囲碁界のスーパースターである李世ドル九段とGoogleの「アルファ碁」の対局、第二局も「アルファ碁」が…大差で完勝しました。
正直、ここまで一方的な結果になるとは思ってなかったんですが、あちこちで情報を探していくと、なかなか興味深いことが分かりました。
第二局の解説を文字に起こしたのがあったんで、ちょっと引用します。

(ここから転載)

今日の解説の流れ

解説「(アルファ碁の)この手は弱いです。」
解説「(アルファ碁は)強そうに見えない。とてもセドルさんに勝てるとは思えない。」
解説「(アルファ碁の)この手はなんの意味があるのだろう。」
解説「ちょっと地を数えてみましょうか。」
解説「黒(アルファ碁)は60ですね」
解説「白(セドル)は...45...あれ?」
解説「中央の白は生きていると思います。私では自信がありませんがセドルさんなら大丈夫でしょう。」
解説「白は大丈夫だと思います。」
解説「分からないですけど良いと思います。」
解説「(セドルは)良いと思いたい。」
解説「分からないですけど良いと思いたい。」
解説「局面は白が勝ってます。地を数えるとなぜか黒が勝っています。」
解説「分からないですけど良いと思いたい。」
解説「(アルファ碁の)これは酷い手ですよ。」
解説「あれっ...良いのかな。」
解説「やっぱり良かったです。(アルファ碁は)後半強いですね。」
解説「黒勝ちそう」
解説「白が良かったと思ったんですけどね。」
解説「どうしてこの打ち方でセドルさんに勝てるのかわからない。」
解説「この流れで負けるのは納得できない。」

(転載ここまで)


この解説、もちろんプロの有段者なんですけど、「アルファ碁」が打つ手の意味を全く読めていません。
この解説者だけでなく、ツイッターなどで発信していたプロ棋士はほぼこういう調子だったようです。
つまり「アルファ碁」は、現代の棋士が共有している思考、定石とは全くかけ離れた手を打ち、しかもそれは意味があるということになります。
ここで思い出すのが、囲碁棋士の武宮正樹九段。
将棋好きで囲碁はあまり接しない自分が、唯一ちょっと応援していたのが武宮九段です。自分がちょくちょく見ていた頃は十段位を持っておられました。
武宮九段は定石にとらわれない自由な棋風なんですが、「囲碁は最終的に広い陣地を取った方が勝つんだから、そこに至る過程は自由」みたいな意味の発言をされてるんですよね。
Googleの「アルファ碁」は、この武宮九段の考え方を突き詰めて実践しているだけなのかもしれません。なんでも、盤面をイメージ処理して、効率よく囲む為にやるべき手を打ってるらしいので、人間がこうあるべき…と思っている定石は通用しない。
世界のトップ棋士である李世ドル九段とはいえ、定石や自己の経験にはとらわれるでしょうからね。
人間には悪い手のように見えて、地の数は優位に立っているという打ち回し。「最終的に勝ってればいい」という思考。これに勝てる人間は現時点ではいないかもしれません。

人間が全く読めていない手を「アルファ碁」が打って、それがことごとく実を結ぶ。つまり「アルファ碁」による"指導碁"です。
こう書くと屈辱的にとらえる方もいらっしゃるでしょうが、世界のプロ棋士の誰も考えなかった手を「アルファ碁」が示したことで、囲碁の持つポテンシャルが引き出されたと言えると思うんですよ。
上の引用で、「この手は弱いです」とか「何の意味があるのだろう」と言われている手は、おそらく人間だけでは何十年も発見されず意味も探れなかったでしょう(仮定ですけどね)。
そういう、今まで研究されてこなかったところに実は意味があると「アルファ碁」が示したことで、囲碁の研究はより劇的に深化するはずです。新たな戦法も提示されるでしょう。
今後は、コンピューターが提示した手の意味を探求していくのがプロ棋士の役割になっていくかもしれません。

2ちゃんねるの囲碁板を数年ぶりに見てみましたが、蜂の巣をつついたような大騒ぎでありながら、どこか皆が脱力している感じでした。まあ、こんな事態が突然やってくるとは思ってなかっただろうし。グウの音も出ないレベルの世界的トップ棋士が、圧倒的敗北するなんてねえ…。
李世ドル九段には大変苦しい対局となってしまいましたが、残り三局…なんとか一勝を期待したい。
囲碁の深淵への道は、今始まったんですよ、たぶん。
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2016/03/11 Fri. 05:00 | trackback: 0 | comment: 0edit

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