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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『ポッピンQ』は何故不入りなのか? 

『ポッピンQ』の予告を最初に見たのは、『君の名は。』を初めて見た時でした。
以来、『君の名は。』で15回と『聖の青春』で1回の計16回、ほぼ皆勤賞で予告を見てました。
こんな予告なんですけどね。


『ポッピンQ』予告編 by YouTube

………なんじゃこれは? 見る度にそう思っていたものです。どういう層に向けたアニメなのか、さっぱり分からん。そもそもそのタイトルは何ぞや。
かの東映アニメーションが満を持して送り出す完全オリジナル作品、この謎っぽさは気になります。多少調べたり、公式ツイッターをフォローしたりして、どういう映画か探ろうとしたんですが…。
主人公達が異世界に飛ばされたりダンスを踊ったりするのでプリキュア世代を狙ったものかと思いきや、主人公達は卒業間近の中3で、大人になっていく事への葛藤や自分の心と向かい合うことを主題にしているというティーンエイジャー向けのよう。
しかし…プロモーション告知活動は、主人公達5人の声優さんを全面に押し出したり、キャラクターデザインが高名な黒星紅白さん(『キノの旅』の表紙や挿絵など)だという事をアピールしたり。ニコ動で先行番組をやるなど、完全に"大きいお友達"を狙ってます。どういうことやねん。
それでいて、東映アニメーション60周年と銘打ち、オリジナル作品には破格の200館体制で年末年始に勝負に出るというのです。訳が分かりません。
とにかく、これは見るしかあるまいな。そう決めておりました。

で12月23日より公開になったんですけど、………興行収入の数字、ツイッターや2ちゃんねるスレの反応など、あちこちから「不入り」「ガラガラ」「貸し切り」などの悲痛な反応があがってくるのです。公開初日(祝日)の着席率が7%ほどだったとか…。
出来が酷いのか、はたまた告知が大失敗してるのか、とにかく見ないことには始まりません。
12月27日、16回目の『君の名は。』とハシゴする形で見に行きました。メンズデーで1100円だったし。

身体はお疲れモードなのに、いつもよりも早起きして昼前には映画館へ。
まずチケットを2枚買ったんですが、先に見る『君の名は。』が既に数席埋まってて、後に見る『ポッピンQ』は…誰も買ってないな…。まあ冬休みだし時間になれば何人か来るよね、うん。
さて16回目の『君の名は。』は、お疲れモードが響いてか少し集中を欠いた鑑賞になったんですが、それでもカタワレ時は泣けましたし、相変わらず余韻が最高でした。
いつもなら他のお客(20~25人くらいいた)の感想戦を聞きながらゆっくり箱を出るんですが、『ポッピンQ』への連結が5分しか無かったものでw、明るくなると同時に急いで出て、すぐそこのスタッフさんにチケット見せて「そのまま向かいの箱に入っていいか?」確認。
スタッフさんは快く許可してくれ、「終わったら言ってください。入場者特典をお渡ししますんで」とのこと。ああ、先着20万名に何かくれるという話だったな。とりあえず曖昧に返事をして入場。
中は…誰もいないw。とりあえず席に座って、いつも見てる東宝系ではない東映系予告を見る。新房でアニメ化される『打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか』、ディズニーの『モアナ』、ジブリの米林の新作『メアリと魔女の花』、右京さんの『相棒4』などなど。
そしてカメラ男が相変わらずキレのいいダンスを踊った後で、いよいよ『ポッピンQ』が始まりました。
………観客は、自分だけです。貸し切りです。覚悟はしてましたが…。

話は、高知県在住の中学3年生である小湊伊純が、卒業式を翌日に控えているにも関わらず陸上部で100mのタイムアタックを繰り返しているところから始まります。
彼女は大会で自己ベストに及ばず同じ陸上部の子に負けたことにトラウマを抱えていて、出せていれば勝てていたはずの自己ベストを出すことにとらわれ、そして卒業式を終えたら両親と共に引っ越して東京へ行かなければいけないことにイラついています。悪態をついて母親とはちょっと険悪。
翌日、卒業式に向かうはずの伊純は逆方向の電車に乗って、知らない駅で降り、そこで異世界に飛ばされてしまいます。
"時の谷"と呼ばれる異世界にはポッピン族というヌイグルミのような種族がおり、崩壊の危機に瀕した"時の谷"を救うよう要請されます。
どうやって救うのか? 「ダンスじゃ!」………

…ストーリーはこの程度にしておきますが、とにかくこの映画は良いとこと悪いとこが混在し過ぎ。カオスです。
最大の不満点は、「尺が足りない」ということ。これに尽きます。
主人公格である陸上熱血バカの小湊伊純だけでなく、クールで秀才で孤立しがちな日岡蒼(ひおかあおい)、ピアノが好きだが楽しんで弾けなくなった友立小夏、両親の教えで合気道と柔道をやりつつもお洒落も楽しみたい大道あさひ、ダンスが大変得意だがコミュ障でダンスユニットを追い出された都久井沙紀…という計5人。はっきり言って個々の内情を追えていない。伊純には100mのトラウマを払拭する場面が用意されるけど、あとは沙紀に用意されてるくらいで残り3人は何を乗り越えたのか分かりにくい。
5人それぞれに付いているポッピン族に至っては、伊純に付いてるポコンと沙紀に付いてるルピイくらいしか印象に無い。
全体的に膨大な設定消化とストーリー消化に懸命で(説明台詞多い)、タメが無いという感じです。まあ90分あまりの映画では…ね。
異世界やダンスといった"プリキュア"的な要素が目立つのに、出てくる用語が「同位体」や「ハブポイント」など、小学生中学生の女子にはちょっと難しいのもどうかと。蒼の視覚的解説能力もね。
大人は「同位体」と言われれば「ああ、ツーカーなんだな」と思いますけど、若年層には不親切な気がしました。
パンフを読んでて気付いたんですが、監督と企画とプロデューサーで数ページ鼎談してるんですけど、企画の立ち上げやデザイン、ダンスへのこだわりなどいろんな話が出る中で、「脚本」という話が全く出てこないんです。どうも…この3人、揃いも揃って設定フェチらしいんですね。
脚本担当の荒井修子さんという方については、パンフでは全く触れられずインタビューすら無いという軽んじられ方。調べてみると実写畑の人でアニメの脚本は初めてのよう。なんかまとまりの無い原因が見えてきます。
音楽については、劇伴は素晴らしい出来だと思いますが、ダンスシーンに流れるエイベックス系JPOPにかなり違和感ありました。タイアップなんだろうけど。

逆に良いとこも豊富です。監督らがこだわってるとこは明らかにいいw。
ダンスシーンは恐ろしく力入ってまして、最初に踊った時の全員バラバラな動きのCGというのは逆に新鮮でした。それが揃っていくのもまたいいです。
余談ですが、長老が「奇跡のダンスじゃ!」とか言い出した時に、『シムーン』の「翠玉のリ・マージョン」を思い出しました。
伊純のトラウマ克服はカタルシスあります。ただ、そこがクライマックスかと思いきやそんなことは無いんですがw。100mを11秒88で走れる中3女子って、全国トップレベルですよ。
ラスボスとの一連のやり取りと戦闘も気合い入ってます。クオリティは高い。あさひちゃんがラスボスの腕をキメたまま体重をかけて落下し、そのまま床に叩きつけたのは鬼だと思いました…。渋川剛気かよ。
ポッピン族の造形と動きもスゴい。同じ姿の個体が全くいないという厄介な種族なのに、よく動かしてます。
黒星紅白さんのキャラクターデザインが、ほぼそのまま動いているのは見応えあります。御本人も満足しておられるよう。
伊純の母親役をやった、唯一の芸能人枠である島崎和歌子は高知県出身という一点で起用されたんでしょうけど、さすがにネイティブな土佐弁を聞かせてくれます。声の圧力が無くてフワフワしてはいるけど、それはそれで個性でしょう。島崎和歌子が母親役というのがこっちの心にダメージありますけどw。
場当たり的な脚本ですが、最後は卒業式に絡めて上手く終わらせてます。余韻はいいですね。

見終わって箱から出てきたらスタッフさんが待ち構えていて、入場者特典のカレンダーをくれましたw。自分一人の為に…w、申し訳ない。
公開日から5日、果たしてこの映画館で何人が『ポッピンQ』を見たんでしょうか。


【12月27日の販売数(座席数 着席率】
*1 妖怪ウォッチ 51656(361565 14.2%
*2 バイオハザード 45698(480683 9.5%
*3 ローグワン 34181(339171 10.0%
*4 ファンタビ 27508(170739 16.1%
*5 ぼく明日 21953(156287 14.0%
*6 君の名は。21169(119629 17.6%
*7 土竜の唄 17235(251806 6.8%
*8 海賊とよばれた男 9471(134151 7.0%
*9 仮面ライダー 5990(74644 8.0%
10 モンスト 4251(65988 6.4%
11 ピートと秘密の友達 3262(70752 4.6%
12 ドントプリーズ 2955(6980 42.3%
13 この世界の片隅に 2763(16562 16.6%
14 好きになるその瞬間を。2420(26872 9.0%
15 ポッピンQ 1826(68769 2.6%

……平日は着席率10%超えれば大したものなんですが、『ポッピンQ』は2.6%。100席に2~3人です(座席数多いのが事態を一段と悲惨にしている)。
いびつな面はあれども決して悪い映画ではないのに、何故こんな記録的不入りになっているのか。これはもう一にも二にも宣伝告知の失敗です。
確かに宣伝量は多いと思いますが、どの層に見て欲しい映画なのか全然伝わってない。異世界のビジュアルやポッピン族を見たら小中学生対象と思うし、声優推しやキャラクターを見るとアニオタ向けに見える。そもそも『ポッピンQ』というタイトルが謎過ぎて、どういう映画なんだかさっぱり分からない。
結果、どの層にも「自分には関係なさそう」と思われてスルーされてしまった。アニオタが一部見に来てるくらいで、この話を一番見て欲しいティーンエイジャーには全く届いてない。
厳しい事を言うようですが、お金を払って見る映画でこれをやったのが大失敗だったんじゃないでしょうか。TVスペシャルなり2クールアニメとかであれば、見てくれる人も飛躍的に増え、内容も評価されたでしょう。脚本も余裕が出来るでしょうし。
話によれば、本来は1月末から卒業シーズンでの公開だったはずなのに、東映の年末年始作品にトラブルがあって『ポッピンQ』が前倒しになったということですが、真偽は分かりません。本当なら不幸なことですが、宣伝がチグハグなのは変わらなかったでしょう。

東映アニメーション60周年作品、名作ではないけど力入っている佳作なのは間違いない『ポッピンQ』。
周知されず興味持たれず、打ち切りになるやもしれません。今なら…ほぼ貸し切りで見れますのでw、興味を抱いた方は是非。
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2016/12/28 Wed. 06:20 | trackback: 0 | comment: 0edit

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