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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『ガンヘッド』 

1989.07.22。
その日、自分は一本の映画を見に行きました。何も、張り切って公開初日に行くこたあ無いんですが、結構楽しみにしていたもので。
その映画のタイトルは、『ガンヘッド』。

今でこそ笑い話ですが、オタク・マニア界隈のこの映画への期待感は高かったんですよね。
企画は、『ガンダム』始めロボット物アニメを数多く手掛けたサンライズ。サンライズとしては、是非実写で巨大ロボット物を作りたかった。その夢に協力したのがバンダイと角川書店と東宝。もちろんそれぞれの思惑はあったにせよ、本格的な映画にしたいという点では一致してました。
そして、監督・脚本はアメリカで映画を学び、SFにも造詣の深い原田眞人。特技監督には川北紘一。
主役メカであるガンヘッドの設計、デザインを担当したのは、アニメや特撮の変形と合体を一手に引き受ける不世出の鬼才・河森正治。
これで期待するなというのが無理というものです。

さて、その『ガンヘッド』を実際に見た訳ですが………映画館を出て歩く道すがら、ひたすら考え込んでしまいましたねえw。
何より致命的なのは、脚本が凝り過ぎて話が見えにくく、登場人物がカイロンタワー(話の舞台となる、コンピュータに支配された巨大タワー)の何処にいるのか分かりにくいので、話にのめり込めない事。SFやサイバーパンクの駄作にありがちな、設定だけが思い切り先行して、観客を置き去りにするパターンです。
外国人キャストやガンヘッドのAIが英語を喋るため、そこだけ字幕を読まされるのも逆効果。ガンヘッドAIの英語は味はあるものの、高嶋兄との掛け合いは日本語音声でやるべきだったと思います。
あと、やたら粋な台詞が所々配されているのもw。自分的にヒットだったのは、出撃を決意した高嶋政宏とガンヘッドAIの「パーティーしようぜ、ガンヘッド」「絶望的なギャンブルです」ですね。あと、あきらめかけた高嶋にガンヘッドAIが、メジャーリーグのブルックリン・ドジャースのエピソードを語ったり(どんなAIだ)、高嶋政宏がエアロボットを仕留める時の「ジェロニモー!」とかw、狙い過ぎている台詞多数。こういうのはこれみよがしだとシラケるんです。
画的に言えば、意図的に画面を暗くしてるのも印象悪いです。これは『ブレードランナー』あたりの影響と、特撮のアラを隠す意味合いがあるのでしょうけど。

キャストでは、主演の高嶋政宏については文句ありません。この頃の高嶋兄弟は飛ぶ鳥を落とす勢いがありましたが、兄は顔や身体の作りが大きく(身長184cm)、画面でしっかり存在感が出せるのが良い所。この手の映画でメカや特撮に負けない存在感を出せる俳優は貴重です。まあ多少大根ですがw、この映画で演技力を求めても意味は無いのでね。
実際、6mの実物大ガンヘッドを目の前にしても、高嶋政宏の存在感は際だってました。
問題はその他のキャスト。さきほども書いたように、設定詰め込み過ぎで人物数が多いのが難点です。
ニム役のブレンダ・バーキは確かに美人で、演技も頑張ってるんですが…。もう少し高嶋政宏操るガンヘッド側との接点が欲しかった。個々の作戦が同時進行するのは、よほど監督の編集がうまくないとややこしくなるだけですしね。
イレブンとセブンについては、二人いる理由が薄かったですね。こういう所をまとめておかないと、100分という尺では見ている側が混乱するのです。
高嶋政宏の仲間だったトレジャーハンター達も、正直人数多過ぎ(何気に川平慈英、斉藤洋介がいる)。それにグループのリーダー(ミッキー・カーチス)が真っ先に犠牲になってしまうのはどうかなあ…。高嶋政宏を一人前に導く役割を果たしてから、物語中盤くらいで退場した方が良かった気がします。

逆に見所はというと、まずは特撮。実物大を始め様々な縮尺のガンヘッドを用意して、場面に合わせて撮影したという映像は確かに素晴らしい出来。さすがはバブル期の映画です。今ならCGなんでしょうけど、重量感ある動きは特撮に限ります。
ガンヘッドのギミックは、質実剛健な戦闘用車両という雰囲気を出しつつ、それなりに派手。スタンディングモードとタンクモードの性能の差や意味合いは説明不足ですね。
カイロンタワーの番人であるエアロボットの、建設用作業機械のような外見は賛否あるでしょうが、人間が作ったガンヘッドと、コンピュータであるカイロンタワーが作ったエアロボットの着想の違いだと思えば気にはなりません。ラスボスとしての役割は果たしていると思います。

そしてこの映画最大の見所、魅力は………音楽なんですよw。
映画館でこの映画を見た自分が、考えを巡らせつつ向かったのはCDショップ。映画見た直後にサントラ盤を買うなんて、映画音楽好きの自分でもなかなかありません。
音楽を担当したのはサックス奏者でもある本多俊之。この前年に『マルサの女』の音楽で一躍有名になった方です。
とにかく、各曲の出来が尋常じゃない。恐ろしくカッコ良く、どこか不安げでありながら、それでも奮い立たせてくれる。映像へのシンクロ感も半端なく、本当にビタッとハマッているのです。多少映画の出来がアレでもw帳消しにしてくれる、まさに神のサントラ盤。
あまりに神過ぎて、映画公開から20年以上経過した今日でも、ワイドショーで、ドキュメンタリーで、報道で、常に使われ続ける重宝BGMとなっているのですよ。
特に印象深いのは、オウム真理教報道がピークだった頃、フジの『おはようナイスデイ』が必ずこのBGMを使っており、まるで専用曲wだった事。それと、『警視庁24時』などの警察ドキュメンタリーもこのサントラ盤を使いまくってますね。名曲は時代を越える。
ちなみにこのサントラ盤、一時はヤフオクで数万円の値がつくレア物でした。自分みたいに持ってる人間は手放しませんしね。
そういう状況を察した東宝が、2007年にこの映画のDVDを発売する際、なんと『リマスター復刻サントラ盤』を同梱したのですwww。いや、リマスター復刻サントラ盤が6000円で、特典として映画が収録されたDVDが同梱されていると言った方が正しいかもwww。ええ、予約して買いました。
DVDのトールケースを開けると、復刻サントラ盤と小冊子しか見えない構造だったのも笑いましたw。小冊子どけると一応DVDあるんだけど、主役は復刻サントラ盤という、東宝の気配りに感謝ですw。

良い部分も持ち合わせていながら、映画としては失敗作と言ってもいい出来なのに、神サントラが最後まで見させてくれるという実にいびつな作品です。でも………好きなんですよねえw。駄目な子ほど可愛いものです。
気になった方は、DVD同梱の復刻サントラ盤wを買ってみましょう。
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2011/03/26 Sat. 05:57 | trackback: 0 | comment: 0edit

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