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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『水戸黄門』終了に思う 

先日、『水戸黄門』が終わったそうですね。
まあ、永遠に番組が続く訳もないから、終わる事は仕方がないと思ってます。ただ、無類の時代劇好きとしては、ここ数年「なんだかなあ…」と歯痒く感じていた事柄が多かったので、自分なりの『水戸黄門』論を。

◎役者に説得力が無くなった。
これは根本的な問題でもありますが、お約束が売りの時代劇、しかも王道で、役者が印象に残らなくなったのは痛いですね。

・徳川光國
この役は、クソじじいで策謀家、好奇心と慎重さ、そして隠居生活で野良仕事をやる姿と、水戸徳川家の前藩主にして黄門(中納言)の位を持つ威厳と気品を、"時と場合によって使い分ける"必要がある役です。
よって、単に大物俳優とか人気俳優を持ってきても難しく、一癖ある俳優でないとしっくりこないのです。
そういうフォーマットを作った、初代の東野英治郎さんがベストオブベストになってしまうのは仕方ないでしょう。最高のクソじじいであり、厳しさと俺様主義wの同居する方で、何も文句の付けどころはありません。時に八兵衛とも本気で喧嘩できる子供っぽさも愉快ですし、何よりあの高笑いは番組を締めるに相応しいものでした。

二代目の西村晃さんは、偉大な前任者の後を受けて重圧も大きかっただろうと思うのですが、自分の色を活かした…知的なクソじじいwという光國像を作り上げたのは素晴らしかったですね。負けず嫌いで策謀家という点では、東野さんに勝っていたと思います。将軍綱吉に犬の毛皮を大量に送りつける光國は、西村さんが一番ハマります。

三代目の佐野浅夫さんは、前二者の築いた光國らしさをあまり受け継がず、時に泣くという新機軸を打ち出したのですが、佐野さんの色が番組に微妙に合ってない感がつきまとってました。これは佐野さんが悪いのではなく、キャスティングの段階でこうなると予想はしていたはずです。悪役もこなせる老境の俳優というのは、難しかったんですかね。

四代目の兵ちゃん…もとい、石坂浩二さんは、芸能界きってのインテリとしてのこだわりを番組に注入し、一部強烈にウケたものの、ほぼ爆沈してしまいました。石坂さんのこだわりは、大河ドラマや歴史物にはぜひ欲しいものなんですが、月曜夜8時にTVの前で待ってる方には不要なんですよね…。ただ、石坂さん自身は生粋のベビーフェイス俳優ですが、その割に癖のある役も出来る方なので、演技そのものは悪くなかったと思います。

で、五代目の里見浩太朗さんですがね。みんな感じてると思うんですが、この方は主役過ぎるんです。見ていて、「いつ二刀流を見せるんだろう」とか「助格にまかせないで、自分でやれ」とか雑念が入るんですよねw。何をやるにも凛とし過ぎているので、水戸黄門のフリをした別の時代劇になっている。里見さんの意欲はともかく、ここもキャスティングだよなあ。

・佐々木助三郎&渥美格之進
この二人は、それぞれキャラクターが立ってないとイカンのですが、近年は影の薄い俳優さんがやっていて頼りなかったですね。それでテコ入れとして東幹久とか的場浩二とかがキャスティングされたんでしょうけど、時すでに遅し。今の俳優で助格をやらせるなら、助=唐沢寿明、格=江口洋介くらいの思い切ったキャスティングしないと、里見浩太朗に勝てません。

・うっかり八兵衛
この役を一から作り上げた高橋元太郎さんは偉大過ぎます。八兵衛が画面に出ているだけで幸せな雰囲気になるという、空前絶後のキャラクターです。しかも物語の始まりは、大概八兵衛が地方の名物を食い過ぎて腹を壊したとか、何かに遭遇して巻き込まれたりとか、実に便利に使える。単に軽いだけじゃ八兵衛じゃないんだよね。あまりにも高橋さんに依存していたキャラクターだったが故に替わりが利かない存在でした。

・風車の弥七
いやもう、影の主役ですよ。一行よりも先行して偵察するし、路銀を受け取るための補給任務にもつく。一行がどこに宿泊しようと「ここにいらっしゃったんですかい」と必ず現れ、悪企みが行われていれば天井裏か床下に必ずいて諜報活動をする。伊賀忍者故に裏の勢力にも詳しい。御老公の危機ともなれば、"シューッ"と風車が絶妙のタイミングで飛んでくる。こんなチートキャラクターはなかなかいません。『水戸黄門ごっこ』ともなれば、弥七役の奪い合いです。
これが様になっていたのは、ひとえに中谷一郎さんという、ニヒルでシャイな役の似合う名優さんの力です。説得力あったもんなあ。
現在の内藤剛志は、一行と必要以上に絡まない事で独自色を出してはいたけれど、やはり中谷一郎さんの幻影には勝てんのよ。

◎クッキリが合わないビデオ撮影
昨今の時代劇全般の悩みではありますが、ビデオ撮影というやつは時代劇には合わないんですよね。NHKの大河ドラマとかならセットに金をかける事で乗り切れる訳ですが、民放にそんな金は無いご時世。そりゃ昔からのファンは『時専(時代劇専門チャンネル)』を見てしまいます。
特撮も同様の悩みがありながら、ビデオ撮影をフィルムっぽく見せる技術と、ふんだんなエフェクト導入でうまく回避してます。こういう工夫をなぜ出来なかったのか。

◎脚本がもう駄目
1話完結には、1話完結の唸らせる脚本が必要なはずですが、近年はなんか安易な脚本が目立ちました。場面を増やすと金がかかるのは分かりますが、厚みのある描写をするだけでも印象深くなるんですがね。
いっそ、15部の"黄門様のお命、五百両"というシリアス展開をもう一回やってみても良かったかも。ジジババには今一つだったらしいですが、自分は好きでしたよ。たまには冒険してほしかった。


まあ好き勝手書いてみましたが、何より技術の継承がなくなるのが一番不安です。殺陣、かつら、着物、所作、小道具といった時代劇の様式美を失ってしまうのはツラい…。
とりあえず42年続いた『水戸黄門』は終わった訳ですが、いつかTVがもっと危機に瀕した時に再開するやもしれません。その時に困らないような技術の継承だけは、なんとかお願いしたい。

…そう思いながら旅立つ、光國であった(ナレーション・芥川隆行)。
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2011/12/19 Mon. 05:40 | trackback: 0 | comment: 0edit

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