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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『ヘレンesp』全2巻(木々津克久) 

この漫画については、"チャンピオン紳士"(週刊少年チャンピオンを愛読する大人の方々)には「何を今さら…」だと思うんですが、以前から紹介したいと思っていたので。

木々津克久という漫画家さんがおりまして。
現実の世界観の中でホラーとファンタジー世界を展開する、読感は…ちょっと心地良くはないですがw、独特な物語を描かれる漫画家さんです。
画力は高いと思います。頂上クラスとは言いませんが、自分の推し進める世界観を過不足なく描写できる方です。
代表作と言える『フランケンふらん』は異色の医療漫画(…と言い切るのも違う気がするが)ですが、好き嫌いはともかく、この画力があって初めて描ける世界だよなあ…と思います。

その木々津克久が週刊少年チャンピオンで、不定期集中連載という形で発表したのが、『ヘレンesp』。
交通事故により両親を失い、のみならず視覚、聴覚、言葉も失ってしまったヘレンという少女が主人公です(ヘレンというネーミングが、そのものズバリですね)。ちょいと世話焼きな叔父さんの家でリハビリをしながら、盲導犬の役割を果たしてくれるヴィクターと暮らしています。
コミュニケーションのための感覚器を失ったヘレンが、"esp"と呼ばれる不思議な交感能力を得て、不思議な出来事に出くわす1話完結の作品。

この作品におけるヘレンは、物事を解決する役割ではなく、見守ったり巻き込まれたりする受け身の主人公です。ヘレンを窓口にして怪異や謎現象が起こっているのが見えてきます。
ただ、ヘレンの前向きな鈍感さと、濁りも曇りもない心根が事態の解決に寄与する事は、ままあります。交感する愛犬ヴィクターのクールな口調もあって、ヘレンの突き抜けた優しさが光る作品です。

自分は言うまでもなく"チャンピオン紳士"ですが(ジャンプ、サンデー、マガジンはとっくの昔にやめた)、掲載漫画だからといって無条件に読んでる訳ではありません。
『ヘレンesp』を最初に見た時、引きつけられたのはヘレンの目ですね。
ヘレンの目は相当デカいです。これがいいんですねえ。常に澄んでいて、視覚ではない違うものが見えているような、ヘレンの表情の根幹。で、木々津克久の画力もあって、ヘレンがあどけない印象で可愛いんですなあ。「あ、この娘は可愛いぞ」とじっくり読むキッカケになりました。
それと、ヘレンの性格、精神は、この作品を支える屋台骨です。
コミックス1巻の巻末に、『フランケンふらん』の名医ふらんが、友人を助けてくれたヘレンに「望みを何でも一つかなえてあげる」と持ちかける木々津ワールド的オマケ漫画があります。
ふらんは「おそらく感覚器の治療だろう…」と準備してくるのですが、ヘレンの望みは「もうちょっと点字を読むのが速くなりたいんですが!」というものでした。
ふらんは点字を速く読むためのコツと要領を教え、それでヘレンが満足してしまったため、立ち去ります。
ふらんが立ち去りながら語る「あの娘は自分を不幸だと思っていないんだ…。不便があっても、それを受け入れて対応する人間は不幸ではない。それなら私にしてあげられる事は何もない。彼女には自然な治療が一番なんだろう…」というモノローグ、これこそが『ヘレンesp』という作品の神髄なんじゃないかな…と勝手に思ってます。
作者インタビューを読むと、自転車事故で重傷を負い、入院生活を余儀なくされた事が作品誕生につながった…という事らしいです。不便がある事で人は進化し、深化でき、真価を発揮するのかもしれません。

『ヘレンesp』は1冊420円のチャンピオンコミックスで全2巻。全部読んでも1000円札でお釣りがきます。
大きめの、コミックスに強い本屋なら必ずあると思いますよ。なんといっても秋田書店は、コミックスを無闇に絶版にしない事で定評がありますしw。
連載がチャンピオンだったので知名度は低いと思われますが、珠玉の佳作だと思いますので、ぜひ御一読を。


木々津克久が雑誌コミックフラッパーに不定期連載している『アーサー・ピューティーは夜の魔女』。これの1巻の帯のアオリ文句に「さらに木々津ワールドから、あのヒロインの登場も…」というのがありまして。
「あのヒロイン」とは誰でしょうw。チョイ役なんだけどデカい役だわ、これw。
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2012/02/22 Wed. 01:33 | trackback: 0 | comment: 0edit

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