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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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日本史きっての謀略家、中臣鎌足 

よく、日本史には軍師がいない、少ないような話を聞く事がありますが、それは『軍師』という…型にハマったというか、イメージ先行で考えるからであって、日本史の中にもいろんな謀略家がいます。
中でも、中臣鎌足は非常に特異な、珍しいまでの謀略家だと思います。

鎌足は、愛読書が『六韜』だったという、欲より策というタイプの謀略家。中大兄皇子にとって、自らの覇権を確立するうえで絶対に無くてはならない懐刀。
戦場の戦術ではなく、政略計略をもって状況を整え、事を起こすという、卓越した寝業師。亡くなる前、見舞いに来た天智帝に対し「軍事にはお役に立てず申し訳ない」と謝ったという記述がありますが、このおっさんはそんなのどうでもいいんですよ。

いわゆる『大化の改新』において、中臣鎌足が仕組んだ謀略は感嘆すべきもの。
強大な蘇我氏を内部で争わせ、弱体化させつつ、最終的に蘇我氏そのものを葬り去ってしまう。
まずは入鹿を味方にして、蘇我系の山背大兄王一族を殺害する。これは若い芽を摘みつつ入鹿の評判を落とすだけでなく、後々非常に重要な布石にもなります。
次に、蘇我倉山田石川麻呂を味方にして入鹿と蝦夷を殺害。この最大の獲物を仕留めるべく、石川麻呂を仲間に引きずり込む為に周到な準備をし、その石川麻呂が「三韓から使者が来ます」と入鹿の油断を誘う。で、三韓からの本物の使者を装った刺客を配したのでしょう。目撃した古人大兄皇子の「韓人が入鹿を殺した」という記述もある事ですし。
しばらく後、蘇我日向に讒言させ、石川麻呂に謀叛の疑いをかけ、石川麻呂を自殺に追い込む。まあ最初からそのつもりだったんでしょうけどw、鎌足が描いた絵図面通りに事が運んでますねえ…。
仕上げに、この讒言が嘘であるとして(ひでえw)、日向を筑紫大宰師へと左遷。命を取られなかっただけマシではありますが。

この鎌足の一大謀略により、日の出の勢いだった蘇我氏は完全に没落したというか、蘇我氏そのものが飛鳥から消えた訳です。
ここまで綺麗に決まった謀略はなかなか無く、三国志で言えばカクとか司馬懿クラスの謀略家と言えましょう。
で、この中臣鎌足という稀代の謀略家は、おそらく権力や出世欲に乏しく、一種のマキャベリストだったと推測されます。好きなのは謀略、謀略こそ人生。
その手腕を、中大兄皇子の覇権に捧げた…というか、中大兄皇子に協力すれば、ほどほどの出世で謀略三昧の暮らしが出来る。んじゃあ、中大兄皇子の為に手を汚しまくっちゃうよ~という感覚だったんじゃないでしょうかね。そもそも内臣(うちつおみ)なんて役職、鎌足専用であって実体は無いでしょ。
この二人、利害が完全に一致していたからこそ、仲違いするでもなく、中大兄も時には女を鎌足に下賜したりとかしたんじゃないでしょうか。自らの領分をわきまえて行動したあたり、鎌足はやはり超有能です。
その死に際して、藤原姓だの大織冠だの贈られたというのは、阿吽の呼吸で覇権を固めてくれた鎌足への、天智帝なりの最大の感謝でしょうね。

稀代の謀略家、鎌足が死んだ事で状況は一気に風雲急を告げ、大海人皇子の吉野脱出へと事態が動きます。
鎌足が存命なら、まず脱出はさせなかったでしょう。もし脱出出来たとしても、史実のような鮮やかな軍事行動を大海人皇子側が成功させられた可能性は低かったのではないでしょうか。

鎌足の実子、不比等は滅亡の危機を切り抜け、持統帝の頃には確固たる権力を握っていました。
いろいろ闇の多い『日本書紀』は、この頃に編纂されていますが、不比等が自分に、藤原に都合の良いように、修正を加えた部分は多いと思います。
特に、父の行った大化の改新にまつわる一大謀略。ここで山背大兄皇子を葬った入鹿を悪にする必要がありましたから、山背大兄皇子の父親を持ち上げる必要があった…。そう考えると、あの方の持ち上げられ方にも一定の納得がいく気がします。まあ推論ですがね。
いずれにせよ不比等も鎌足の子。父の操る謀略手腕を見て育ったんですから、藤原の覇権を固める為に…ある程度は謀略を操ったのではと推察します。

日本史に燦然と輝く大謀略家、中臣鎌足。
あんまり小説やゲームにならないから印象は薄いかもしれませんが、覇権を目指すなら、ぜひ手許に置いておきたい傑物ですよ。
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2012/07/18 Wed. 06:26 | trackback: 0 | comment: 0edit

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