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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

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『飛ぶ教室』(ケストナー) 

今発売中の週刊モーニングに、不定期連載の漫画『草子ブックガイド』が載ってまして。
内向的で本が大好きな中学生の草子が、名作書籍のブックガイドを書くという…。要約し過ぎだなorz。前々からこの漫画の紹介文を書きたいと思いつつ、先延ばしにしてきたツケが今回来てしまったなあ…。
まあ、いずれ紹介するとしまして、その…年に数回しか載らない『草子ブックガイド』が今週載っていて、このクリスマスに合わせて草子が紹介した本が………ね。いかん、泣ける。

『飛ぶ教室』というタイトルに初めて触れたのは、小学校5年か6年の頃の国語の教科書。
なんかの物語が載っていて、その本編の後の、いかにも教科書的な解説や問題提起をサラッと書いてあるあたりに、関連書籍として『飛ぶ教室』というタイトルが載ってたんですよ。
授業中の自分は、このタイトルに異様に惹かれましてね。先生の話をスルーしながら、(どんな話なんだろ?)と思っていました。いろいろ妄想をかきたてられるタイトルですし、一応…図書委員長もやってましたしw。
しかし、実際に『飛ぶ教室』という本には触れる機会は無く、そのまま小学校を卒業します。

中学生となり、ここでもちょくちょく図書室に顔を出していたんですが、ある時、記憶の片隅にあったタイトルを見つけてしまいます。

『飛ぶ教室』(ケストナー)

(あ、あの本だ!)とビーチフラッグばりに飛びつき、しばし装丁を眺めたり、パラパラとめくったりして、おもむろに貸し出し手続きに向かいます。
(さて、どんな本なんだろう?)

…その夜、スタンドの明かりをたよりに、真夜中(たぶん2時とか3時)までかけて読み終えました。なんか「スゴい本を読んだ!」という高揚感がありましたね。
その後、貸し出し期間をフルに使って、何度も何度も繰り返し読みました。

『飛ぶ教室』の面白さについては、意見がいろいろあると思うけれど、ギムナジウムの少年達のリアルな描写が、本当に凄いと思う。
いきなり序盤から、クロイツカム先生の息子が実業学校の生徒に拉致される事件が発生し、それを救出に行く過程で、主要な少年達のキャラクターが生き生きと描かれていきます。
ボクサー志望で、いつも腹を空かせているマチアス。作家志望で、劇中劇"飛ぶ教室"の脚本も書くヨーニー。気が弱いウリー。口が達者なセバスチアン。奨学金を受けながら学年首席でもある正義感の子、マルチン。この5人を中心に話は動きます。
嫌みな最上級生の"美少年"テーオドール、笑わないクロイツカム先生、皆から尊敬される正義先生、5人の少年をアドバイザー的に見守る禁煙先生…。脇を固めるキャラクターも実に素晴らしい。
クリスマス休暇前に上演する劇の『飛ぶ教室』。これを狂言回しにして、少年達に起こる様々な出来事と、語られる友情。それを見守る大人達。こんないい話、なかなか無いよ。

5人の中でも、特に心に鬱屈したものを抱えているのがウリーとマルチン。
ウリーがある事件をきっかけに、ついに自らの殻を破って覚悟を決める。その代償として大ケガをしてしまうのだが。ウリーの看病をするウリーの親に、ヨーニーが言う台詞が泣ける(ヨーニーは名台詞の多い子)。親はたまったもんじゃないだろうけどさw。
もう一人の悩める少年、マルチン。彼がいつしか自らに言い聞かせていた言葉、『泣くのは厳禁、泣くのは厳禁』。クリスマスが近づくにつれて、彼の悩みは深くなっていき…。
マルチンの様子が徐々におかしくなっているのに気づいた正義先生が、クリスマス休暇になっても寄宿舎を去らないマルチンに話しかけ………、ダメだ、こっから先は実際に読んでw。

今回の『草子ブックガイド』では、草子が友達の兄弟に『飛ぶ教室』を紹介するんですが、ウリー事件までを紹介して、あとは読むように勧めています。さすが草子、分かってるじゃんw。
クリスマスに読むには最適な本でしょ。まあ、所詮日本人だからクリスマスには無縁ではあるんだけど、クリスマスを真面目にやってる文化に触れるのは良い事だと思うしね。『日本人よ、これがクリスマスだ!』
自分は、大人になってから講談社文庫版を改めて入手し、数年に一度は読み返します。心の洗濯ですね。それくらいじゃ綺麗にならない、ドス汚れた心なんだけどw。
まえがき、あとがきに作者が出てきて、作品世界に入って会話をするというのは、意外と斬新。その中で、少年達のその後をチラッと語るというのもニクいねえ。

児童書という肩書きだけど、児童も大人も充分楽しめる名作だと思います。本国ドイツでは、都合3回実写映画化されてるそうで、確かにそそられる題材でさあね。
日本でもアニメでやってほしいけど、2時間だと足りないし、名作みたいに1年スパンだと冗長になるかなあ。
まあ、いつも官能小説を愛読している自分がw、冬になると読みたくなる心の名作です。まだ未読の方はどうぞ。
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2012/12/23 Sun. 04:00 | trackback: 0 | comment: 2edit

コメント

メテオさんのブログでケストナーの名前を見るなんて!
自分の大好きな作家です。中学時代に図書館で読みふけりました。『ふたりのロッテ』は日本語版はもちろん英語版と原書まで持ってます。
(読めないくせに)
翻訳を手がける高橋健二さんの文体も読みやすく、そういう意味でもケストナーの児童文学はお勧めの名作揃いだと思います。

エトワ-ル☆ #- | URL | 2012/12/23 13:12 * edit *

>>エトワール☆様
いや、本当に上手い作家さんだと思います。
『飛ぶ教室』は、男の子のバイブルみたいなもんだと思いますが、大人になって読むと、先生方がいいんですよねえ。
童心を失わずに作品を書いておられたんだろうなあ…と感服します。

うちのブログも、たまにはいい事を書きますよw。たまにね。

メテオ #- | URL | 2012/12/23 20:34 * edit *

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