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メテオ・ストライクス!

いろんな分野で独り言を日々書きます。稼働終了したセガのクイズゲーム『Answer×Answer』を振り返る事もあります。

『ラ・ラ・ランド』見てきました 

日本人は、果たしてミュージカル映画が好きなのか?嫌いなのか? これ、結構意見割れると思うんですよね。
年輩で映画が好きな人は、『サウンドオブミュージック』や『マイフェアレディ』、『チキチキバンバン』『雨に唄えば』『オズの魔法使』『バンドワゴン』『ウェストサイド物語』など、名作と言われるミュージカル映画には接してきたはずです。この辺の洗礼を受けた映画好きは、ミュージカル映画にそう抵抗は無いでしょう。
比較的若い世代でも、ディズニーの『美女と野獣』『アラジン』『ライオンキング』などに脳を焼かれた方はたくさんいるでしょうし、『シカゴ』や『ムーランルージュ』『レ・ミゼラブル』などハリウッドのミュージカル映画は定期的に供給されています。
それだけに…頑なにミュージカル映画が嫌いという人もいるでしょう。タモリは昔から公言してますが、「なんで歌に乗せて台詞言うの?」というツッコミをして貶すタイプですね。
まあ生理的な問題というか、映画を見る時に理詰めになりがちな人には不向きなのかもしれません。

自分は、ミュージカル映画好きですね。音楽が好きだからというのが大きいかもしれませんが、台詞を歌われても特に不思議には思いません。
『美女と野獣』『アラジン』や、マドンナ主演の『エビータ』は映画館で見て、全てLDも買いました。
まあ…『君の名は。』みたいに歌の歌詞が心情描写に大きく影響するような映画、『ブルースブラザーズ』みたいにゴキゲンなナンバーをサラッと入れてくる映画、80年代洋画みたいに売れ線挿入歌入れまくりの映画、『ムトゥ踊るマハラジャ』みたいに数曲踊り歌うマサラムービーも大好きですよ。なにせすぐにサントラ買っちゃう子ですから。
強いていえば、邦画のミュージカル映画は乗りにくいですかね。
邦画ミュージカル映画の名作といえば『鴛鴦歌合戦』『ニッポン無責任時代』がありますが、作る方も気恥ずかしいのか本数があまり無いし、ノウハウも無い。近年だと『嫌われ松子の一生』と『舞妓はレディー』(タイトル自体が『マイフェアレディ』のモジリ)くらいですか。
確か実写版『めぞん一刻』は、ミュージカル映画仕立てだと当時のスピリッツで読んだ記憶がありますが、そんな恐ろしいものは見たくありません、はい。
姉の影響で、宝塚歌劇に抵抗無いのも大きいかもしれません。

そんな自分が、久しぶりにミュージカル映画を映画館で見てきました。『ラ・ラ・ランド』、今話題の映画です。
アメリカで割と小規模の公開からスタートしたこの映画が、口コミによる絶賛で徐々に上映館を増やし、ランキングも演歌的な上がり方粘り方で話題をさらい、ついにはアカデミー賞13部門ノミネート、そして監督賞や主演女優賞など6部門を制覇。作品賞では運営のとんでもないミスでゴタゴタしましたがw、公開が始まったばかりの日本では逆にいい宣伝になった形。
新時代のミュージカル映画との呼び声も高い作品、見ないわけにはいきません。
ちょうど火曜日メンズデー1100円でもあったので、まずは『君の名は。』(27回目)を鑑賞。10日ぶりということもあって、気持ち良く泣けました。
待ち時間は、ロビーで小一時間ほどくだらないツイートをしまくり、ドリンク剤を飲み、パンフも買って、いざ『ラ・ラ・ランド』へ!


(ここからネタバレ入ります)

映画が始まってすぐ、大渋滞で止まっている高速道路で始まるオープニングは圧巻。スゴいという評判は聞いてましたが、噂に違わぬ先制パンチ。
停車中の車から次々と人が飛び出してきて歌い踊るんですが、それらのパフォーマンスをステディカムぶん回しの長回しで一発撮りしてるのが強烈。こういう映像は邦画じゃ絶対見れんのよ。さすがはアカデミー撮影賞、夢の世界への誘いです。
この渋滞の中に、ピアノ曲のイメトレをする男と、台詞を覚えようとしている女がいまして、この二人がこの映画の主役。
女の方はミア(エマ・ストーン)、役者志望でコーヒーショップのバリスタをやりながらオーディションを受けているが、どこにも引っかからない。
ある夜、レストランで演奏されるピアノが気になり、ピアニストの男に声をかけようとするが無視される。
この男がセブ(ライアン・ゴズリング)、偏屈なこだわりのある彼はレストランのオーナーの指示に従わず弾きたい曲を弾いたため、たった今クビになったのだ。
(余談ですが、レストランのオーナーを演じているのがJ・K・シモンズでして、先日『ザ・コンサルタント』を2回見た自分は吹いてしまいましたw。どう見ても財務省監査局長だよ)
この時は会話も無かった二人ですが、再度出会った時からお互い次第に惹かれていきます。二人の心が接近していく様を、手を替え品を替えミュージカルとして見せていきますので、あらすじ的には大したことは起きませんw。
セブは自分の店を持って、好きなだけジャズを演奏したい。しかしその理想を実現するための金が無い。ミアとの結婚も視野に、セブは夢を封印して友人のバンドに参加する。
しかしミアは、やりたいジャズを封印しているセブに疑問を抱く。それでいいのか。
二人は心も時間もすれ違っていくようになり、ミアが全てを賭けた一人芝居の舞台も失敗。ミアは泣きながら故郷へ帰る。
そのミア宛に配役事務所から連絡があり、セブが伝言を頼まれる。セブはミアの故郷へ向かい…。

ってな粗筋ですね。だいぶ端折ってますが、見所はいろいろあって飽きません。
ミュージカルシーンにも物語の部分にも、いろんな映画へのオマージュが散りばめられています。『シェルブールの雨傘』『バンドワゴン』『理由なき反抗』『ニューヨーク・ニューヨーク』…etc.
そう、この映画は一般の人が見ても充分楽しいのですが、映画好きが見るとニヤニヤ出来るようになっているのです。自分程度が見てもピンと来る箇所はありましたから、ディープな映画マニアはいろいろ引っかかるでしょうね。
そしてこの映画の舞台は『LA LA LAND』、つまりロサンゼルス、ハリウッドです。
邦画にも『蒲田行進曲』と『キネマの天地』という作品がありますが、こういう題材は映画好きが過敏に反応するんですよ。一種の楽屋オチというか。
映画好きをニヤニヤさせつつ、新しい試みを盛り込んで新時代のミュージカル映画を完成させた。音楽もいい。
実に見応えのある作品だと思います。

ライアン・ゴズリングもいい男だけど、エマ・ストーンの「目」はいいよねえ。そそられました。
自分が贔屓する洋画の女優さんって、シガニー・ウィーバーとかドリュー・バリモアとか、ジェニファー・コネリーとか、あまり正統派はいないんですけど、エマ・ストーンはいいわあ。
主演の二人の踊りや演奏も素晴らしい。しっかり役を作り込んできたんだというのが分かります。
こういう贅沢な部分を楽しめるのも洋画の醍醐味ですねえ。

オチは………あえて書きませんが、『君の名は。』とは正反対だとだけ言っておきましょう(モロバレ)。
直前に見たせいもありますが、心地よい余韻が『君の名は。』のメガヒットの要因なんだろうなあ…と再確認しました。
終わる直前に数分流れる"幻の映像"は、アニメ作品にはよくある手法ですが、まさかハリウッドでかましてくるとは…。
別にバッドエンドではなく、まあ…ちとほろ苦いという類のもので映画にはありがちなんですけどね。思いこんで見ると肩すかし喰らうかも。
そのオチも含めて、いい映画だと自分は思います。

ばっちり予算をかけて、役柄と演技を作り込んできた役者で、豪華な画面と音楽、過去の映画へのオマージュを盛り込んだ、王道で新しいミュージカル映画。
アカデミー賞14部門ノミネートで、監督、主演女優、主題歌、作曲、美術、撮影の6部門を制覇(なんてミュージカル映画な受賞だろう)。
作品賞のゴタゴタも、話題性で興行的には追い風。まあ…一旦作品賞を受賞した時に、配給してるGAGA(ギャガ)の広報のツイートが「社内で胴上げが始まりました!」と喜びまくっていたのは気の毒でしたがw。
夢の世界、大人の寓話、浸れる2時間余。そういうのが好きな人は是非見ておくべきだと思います。
ようこそ!ラ・ラ・ランドへ!
2017/03/02 Thu. 08:48 | trackback: 0 | comment: 0edit

ちばあきお先生の『プレイボール』に続編が… 

故ちばあきお氏の名作野球漫画「キャプテン」の続編が、集英社の漫画誌「グランドジャンプ」4月5日発売号から連載される。
題名は未定。38年ぶりの再開となる。

作画、物語ともコージィ城倉氏(53)が担当。
大の「キャプテン」ファンで、オマージュ作とされる「おれはキャプテン」などの野球漫画で知られる。プロ野球選手の年俸に焦点を当てた異色の野球漫画「グラゼニ」の原作者(森高夕次名義)としても有名。
続編の計画が進む中で「誰かが描くことになるのなら、自分が描きたい」と引き受けた。

続編は、本編で墨谷二中のキャプテンを最初に務めた谷口が墨谷高3年となり、後を追って入学した後輩の丸井、イガラシらと甲子園を目指す。

「キャプテン」は1972~79、当時の別冊少年ジャンプ(後に月刊少年ジャンプ)で連載。歴代キャプテンを中心に野球部の奮闘を描いた。
“魔球”全盛期の当時、読者と等身大の登場人物がひたむきに野球に打ち込む姿が人気を呼び、アニメ化もされた。

73年からは墨谷高に進学した谷口を描く「プレイボール」も週刊少年ジャンプで連載。
78年、谷口が3年生に進級してすぐに終了した。今回の続編は、その先を描く。

コージィ氏は「ファンは新解釈を望んでいない。あきお氏ならどう描くか考えて描く。今風の味付けはしない」としている。
あきお氏の画風そっくりに描くが「簡単にみえて非常に難しい線。レイアウトのバランスも素晴らしい」と驚いている。
展開については「甲子園に行くのが“王道”だが、あきお氏ならどうするか…」と悩んでいる。

あきお氏は84年、41歳で自ら命を絶った。
兄ちばてつや氏やアシスタントらによる再開も検討されたが、実現に至らなかった。
あきお氏の長男で、ちばあきおプロダクション代表取締役の一郎氏(41)は「終了から約40年。父の作品が、世の中から忘れられていくのは寂しい。続編が、今の人の目にとまる機会となれば父も喜ぶ」と話している。

(さらに別記事を転載)

昭和の大ヒット野球漫画「キャプテン」が『グランドジャンプ』(集英社)4月5日発売号から38年ぶりに連載を再開することが発表された。
作者の故・ちばあきお氏の長男・千葉一郎氏(41)が週刊文春の取材に応じ、復活のウラ側を語った。

「父が亡くなって30年以上たち、父の漫画が風化しないよう、出来る事はないかと考えました。そこで、昨年夏に父の友人だった漫画家の本宮ひろ志先生に相談したのです。すると集英社の編集者をご紹介いただきました。最初は連載再開なんて大それたことは考えておらず、『一話読み切りで』と思っていました」

担当することになった編集者は「面白そうだ」と思ったが、最大の問題は誰に描いてもらうかということだった。
悩んだ末に依頼したのは、野球漫画「グラゼニ」(講談社)の原作者でもある、漫画家のコージィ城倉氏(53)だった。

城倉氏が言う。
「思い入れがある作品ですし、唐突なお話だったので、正直迷いました。ただ、非常にシンプルにもかかわらず、何とも言えない様式美がある作品の“根っこ”にあるものを再現するなら僕しかいないという自負はありました。それで、読み切りではなく連載ということで引き受けたのです」

(転載ここまで)


このブログでも何度か触れてますが、生まれて初めて"自分で意識して"買ってもらったコミックスは『キャプテン』の10巻です。
何度も何度も読み返し、やがて『キャプテン』の他の巻も読み、月刊少年ジャンプの連載も読み、日生ファミリースペシャルで2時間アニメになり、それが評判をよんで再度スペシャル&劇場公開、自分が中学生の頃にTVアニメ化…。
おっさんになった今でも、『キャプテン』は自分の人生の漫画ベストテンに常に入っている作品です。自分が野球を見る時の基本が詰まっていると言っていい。
それだけに、ちばあきお先生が自ら命を絶ったニュースは悲しくて仕方ありませんでした…。

「高校時代に好きだった陸上部の○島○○子さんはもうとっくに御結婚されてるんだけど(同窓会名簿で苗字が変わってた)、今度会う機会があるのでかなり心が動揺している」
…自分の現在の心境を表すと、こんな感じでしょうかねえ。○島さんと今会っても仕方ないんですが、会えるもんなら会ってみたい。でも会わない方が記憶の中の○島さんを上書きしないで済む…。そんな感じ。
この続編報道はホントにいろいろと悩ましいのです。
とにかく、まずツッコんでおかねばならないのは………これ『キャプテン』ではなく『プレイボール』の続編ですよね。記事を書いている奴は近藤…いや混同してます。
『キャプテン』は墨谷二中を舞台に、谷口→丸井→イガラシ→近藤という4人のキャプテンの有り様を描いていく定点観察的な漫画。最後は近藤キャプテン率いる新チームが、春の選抜で大健闘のベスト8までいって敗れるものの、墨谷二中の前途は明るいことを示唆しつつ終わりました。
『プレイボール』は人気キャラクターの谷口クンが墨谷高校に進学し、指の怪我で断念していた野球に再度取り組み、それに引っ張られて弱小だった墨谷高校が少しずつ強くなっていく様をじっくり描いた漫画。いわゆるスピンオフです。
丸井は墨谷高校への進学に失敗したものの、谷口さんへの恋慕を募らせ、編入試験まで受けて強引にやってくるし、翌年はイガラシも入学してくる。墨谷二中を苦しめたライバルも墨谷高校に進学してくる。さあ…谷口キャプテン3年最後の夏へ……というところで中断的に終わりました。
上記の記事を読む限り、今回描かれるのは『プレイボール』の続編となります。
(どっちかというと『キャプテン』の続編を描いてほしかったなあ)
ちばあきお先生、41才で逝かれたのか…。

あまり知られてないかもしれませんが、『プレイボール』は2005~2006年に2期26話でアニメ化されてます。まあ、正直なところ…不満の残るアニメでしたけどね。
超名曲「君は何かができる」を流用するのはいいものの、どこぞの若造グループが軽い声とアレンジで歌いやがるし。無論アニメ化出来たのは途中まで。
高校生の谷口と、中学生の丸井イガラシがちょくちょくつるんでいるのも違和感あったなあ。いつも鯛焼き屋で、そこの親父の声が元近鉄の梨田昌孝(こんにゃく打法)というのも…。
おっさん向けファンサービスで、谷口1年時の墨谷高と、丸井キャプテン時の墨谷二中の練習試合をやったのは評価してるけどね。原作で一度も交わらなかった谷口と近藤の邂逅はニヤニヤさせてもらいました。

『キャプテン』も『プレイボール』も未完故に想像の翼が広がる面がありまして、それを支えるキャラクター設定の妙に感心させられます。
谷口は素人に毛の生えたような実力だったのに、責任感と猛練習で一流選手になっていくのだが、鈍感なので細かい事は参謀役がいないと成り立たない。新聞部の取材に「頑張る」しか言えない。
丸井は頑固で短気で、おまけに谷口を崇拝し過ぎていて融通が利かない。およそ上に立つ人間じゃないんだけど、周囲がそれを支える。案外繊細で面倒見は良い。高校進学後も後輩を叱咤激励しに来る。
イガラシは才能と努力を兼ね備えているクールな天才肌だが、下の者の気持ちには無頓着。目的の為に全てを集約しようとして、容赦なくふるいにかける。春の選抜辞退の要因。
近藤は小学生の頃から豪腕とちやほやされたので、自己中で我慢が利かない。それを丸井が蹴ったり、イガラシが辛抱強く諭してきたことで若干成長する。イガラシを反面教師にして部員を切り捨てない。
その他、主だった部員、対戦校の面々にも細かい味付けがしてあり、試合中にふとそういう面が顔をのぞかせるのがいいんですよね。
あと、独特の言葉遣いと言い回し。曽根が北戸中のエースからヒットを打った時の「鉄のタマじゃあるめえし」とか最高ですよ。
こういう、ちばあきお先生でないと出せない魅力の部分を、果たしてコージィ城倉は書けるんでしょうか。

人選としては、コージィ城倉は正解でしょう。
水島新司御大はその昔、『キャプテン』のような漫画は描けないから岩鬼や殿馬を出したと公言してましたし、あだち充先生だと…女の子が出てくるわなあw。「ムフ」
ただ、コージィ城倉は他にも仕事を抱えてるし、『砂漠の野球部』『オレはキャプテン』で高校野球ネタはかなり使っただろうし、ちばあきお先生の雰囲気を持つ筋書きを書けるのか…が不安。
まあ、誰が描いたって不安なんだけどね。
しかし…本宮ひろ志がお友達だったのかあ。そりゃあグランドジャンプの編集が飛んでくるよなあ。平松伸二先生の自伝漫画でも、平松伸二先生とゆでたまご先生の対談でも、本宮ひろ志先生は恐かったと言ってたしなあ…。

グランドジャンプは愛読してますし、この『プレイボール』続編ももちろん読みますけれど、期待していいのか斜に構えた方がいいのか、正直困っています。
師父ことブルース・リーの映画『死亡遊戯』は、クライマックスの十数分間に出てくる本物のブルース・リーを見せるために、そっくりさんとチープな合成を駆使してでっち上げた愛すべきバカ映画です。
さて、この『プレイボール』続編は…愛すべき漫画になるでしょうか。
今んとこ不安の方がデカいですねえ…。好きだった女の子はどうなっているのでしょうか。
2017/02/26 Sun. 05:32 | trackback: 0 | comment: 2edit

青森だけの『この世界の片隅に』 

寒い日が続いてますが、いかがお過ごしでしょうか。
自分は相変わらず仕事が忙しく、ブログの更新も見ての通り滞っています。ツイッターではつまらんつぶやきを書いてますが、あれは推敲の労力も無くて楽なんで。
しばらく前、人手不足の職場に待望の新規雇用があったんですが、その30代後半の男性は…鬱病で前の会社を辞めたということで、こちらも「とにかく厳しく接してはならない」と気を遣いまくってました。オタク趣味なのは分かってましたが、その辺には一切立ち入らないようにしてましたし。
が…一週間ほどで鬱病が再発したとかで来なくなり、申し訳ないが辞める旨のお電話が…"お母様"からありました。ウチの職場的な問題ではなかったようですが。
まあこっちとしては…病気だから仕方がないと思う反面、人手不足解消のアテにはしていたのでね。イラっとは来ますよ。30代後半の男が"お母様"に電話させるというのも腹立たしいですしね。
てなこともあって人手不足は解消せず、自分も残業やら時間外やらが増えまくり、休日は『君の名は。』(現在26回鑑賞)を見てとにかく嫌なことを忘れるようにしています。
先日はついに「一人カラオケ」にまで行ったんですが、それは別に書くつもり。書けてないけどね。
とりあえず、今はしんどいのであります。

さて、『君の名は。』ではなく『この世界の片隅に』の方で、ちょっと変わった話題がありましたので触れたいな、と。


(ここから転載)

ヒット中のアニメ映画「この世界の片隅に」(片渕須直監督)を上映している青森市の映画館で、配給元の手違いのため、約1ヶ月半にわたって最終完成前のバージョンが上映されていたことがわかった。
完成版との違いは背景の一部や色合いの違いなど。別の映画館などで9回鑑賞したファンが気付いたという。

最終完成前のバージョンは、青森市古川1丁目の映画館「シネマディクト」で、昨年12月30日から今年2月14日まで上映されていた。
配給元の東京テアトルによると、ストーリーはほとんど変わらないが、完成版の背景に描かれている鳥や花の絵がなかったり、エンドロールに流れる絵の数が異なっていたりした。

昨年12月17日の上映開始後、音声の不具合があったためスペアに交換したつもりだったが、それが最終完成前のバージョンだった。
9回鑑賞したというファンが別の映画館との違いを見つけ、ツイッター上で片渕監督に「違うバージョンもあるのはなぜですか」と質問して発覚。
最終完成前バージョンが配られたのは全国で同館だけという。

東京テアトルは17日に公式ホームページ上で事情を説明し、「今後二度とないよう細心の注意をはらってまいります」と陳謝した。
同映画館で最終完成前バージョンを鑑賞した人は、上映終了の3月17日までに同館の窓口で申し出れば、無料で鑑賞できる。
半券があれば、3月末まで配給元が返金に応じるという。返金の問い合わせは東京テアトル(03・3355・1013)へ。

(転載ここまで)


同じ映画を9回も見るなんて、どうかしています(視線合わせない)。
それはさておき、これは珍しいトラブルですよね。
フィルム…ではなく、現在はデジタルデータなんでしょうけど、メインにトラブルが出たのでスペアに交換。スペアもちゃんと映画館に用意されているんですね。
ところがそのスペアが、本来世に出ることの無い完成前バージョンだった。色が塗ってないとこがあるみたいな、明らかに作りかけであればすぐ分かったんでしょうけど、おそらく最終調整をするためのバージョンで、映画としては成立していたんでしょう。
だからその映画館で見た人も不審に思わなかったし、1ヶ月半も上映が続いていたんですけど、9回見ているヘビーリピーター(中毒患者)は見逃さなかった。
見つけたリピーターのお手柄ですが、リピーターがいなかったらトラブル発覚もしなかった。複雑です。

公開中の映画が、場所によってバージョンが違うという事例が過去にあったのは知ってます。『宇宙戦艦ヤマト完結編』ですね。
同作はとにかくいろいろあって製作が押しまくり、公開日が迫っても作り続けている状況で、それなのにフィルム時代なので全国一斉公開の為にはフィルムがその日に届いてなくてはいけない。
そういう状況下で、子細は忘れましたが地方によっては数日間だけ完成前バージョンが流れたという話がヤマトのムック本に載ってました。
今ほどネットが発達した時代なら大騒ぎだったでしょうが、当時は一部のファンに違和感を残した程度で終わったようです。「あれ、俺の記憶と違うなあ…」みたいな。
アニメ映画は、そういう修羅場な理由で完成前バージョンが流れることは他にもありそうですね。24時間TVの手塚アニメじゃありませんが。
ただ今回の一件は、製作ではなく……空前のヒットでテアトルの営業や事務方が修羅場だったんじゃないでしょうかw。テアトルの映画がここまで全国拡大上映されるなんて空前絶後のことですし。
青森の映画館に渡すデータのメインの方はちゃんとしてたんでしょうが、スペアのチェックが甘かった。そしてそのスペアに出番が来ちゃった。それでも1ヶ月半バレなかったのに、中毒者が…。
まあ、若干気の毒ではありますが、仕事は仕事ですからね。ミスはイカンです。
フィルム時代には無かったトラブルでしょうね。

片隅族のツイッター上の反応は、「俺もそのバージョン見たい!」一色でしたよw。まあプレミア感ありますよね。全国でその青森の映画館だけで流れたんですから。
自分は2回見た程度のライト層なので、その程度の差異なら気にしませんが、片隅族の為にどこかの映画館であえてそのバージョンを流したら、結構入るんじゃないかなあ。ロビーで楠公飯売って。

『君の名は。』も『この世界の片隅に』も依然として週末ランキング連続トップテン継続中ですが(君26週、片隅15週)、今週末は期待の『ラ・ラ・ランド』を始めとして新作5本あるため、どちらもトップテンから落ちるのが濃厚という予想です。
いよいよとなったら、このバージョン違いを大々的にかけるというのも手かもしれません。そんな商売イヤだけどw。
2017/02/21 Tue. 03:47 | trackback: 0 | comment: 2edit

金田朋子御懐妊に思う 

アニメ「おしりかじり虫」の声などで知られる声優・金田朋子(43)が、9日放送のTBS系『人間観察バラエティ「モニタリング」』に出演。第1子を妊娠中であることを発表した。

この日の放送では、お笑いトリオ・ジャングルポケットからおたけ、太田博久とともに幼稚園へロケへ赴いた金田。
幼稚園の先生役でのロケ挑戦を決めた理由として「実はわたし、お母さんになるんです」と告白した。

金田はテレビアニメ「おしりかじり虫」シリーズのおしりかじり虫18世役や、『あずまんが大王』の美浜ちよ役などを担当。
2013年11月に俳優の森渉(33)と結婚している。

(転載ここまで)


いろんな思いが心をよぎったニュースですが、とにもかくにも無事に産まれてほしいですよね。いわゆる高齢出産と言われる年令ですし。
スカパーやめて、地上波も見ないんで近年の動向はネットでしか知りませんが、なんというか…ごく一般的なニュースサイトでも妊娠報道されてまして、この人がこういう立ち位置になるとは全く思ってもいませんでした。

声優としては…声も、御本人のキャラクターも、使いどころ限定飛び道具みたいなもので、声豚から見ても規格外の人だったでしょう。
代表作は、美浜ちよ(あずまんが大王)、シロボン(ボンバーマンジェッターズ)。自分はどちらも大好きなキャラクターなんですが、考えてみれば…もう15年前なんですねえ。
その後は、役柄としてはゲストかサブが中心で、御本人の特異なキャラクターを活かした顔出し番組やラジオの方が印象的でした。
それが、御結婚を機にこの類い希なるキャラクターが地上波に進出しだしたのですよね。
地上波のバラエティー番組に出演すると、必ずと言っていいほどツイッターのトレンドに入るもんで、仕事の休憩時間でも「ああ…金朋先生また番組出演か」と分かってしまいます。オタには常識である金田朋子のキャラクターも、一般の方にはインパクトあるでしょう。
それと比例して、オタ系番組への出演は減っているようです。Wikipediaで番組出演見ると、ここ3年くらいはほとんど地上波のバラエティーか、マラソン関連ですね。
オタや声豚を相手にする声優格付け、勢力図の中では決してメインストリームにはいなかったのに、今や一般知名度としては…堀江由衣や田村ゆかりを遥かに凌ぐ存在になっているというね。紅白5回出場の水樹奈々でもインパクトで負けているでしょう。
しかも「結婚して、優しい旦那さんがいる」という属性まで身につけて、声豚相手にアイドルぶってる声優なんぞ全員木っ端みじんにしてしまい、そのうえ「お子さんがいるママ声優」という属性まで追加されるんですよ。
結婚も旦那も子供も、狭い世界でアイドルぶってる声優には御法度なのに、そんな売り方をされてなかった金朋先生が全て持って行った。
噂では…金田朋子を毛嫌いしていた女性声優も少なからずいたようですが、どんなにやっかんでも手が届かないとこまで行ってしまったんです。
なんというか、人生は分からないものだなあ…とつくづく思います。もちろん、金田朋子という…余人の真似出来ないずば抜けた個性があってのことですが。

2002年に戻って、「一般的知名度を得るのは、ほっちゃんでもゆかりんでも能登でもなく金田朋子。清水愛は女子プロレスラー」と言っても誰も信じないだろうねえw。
ともあれ、おめでとうございます。
2017/02/10 Fri. 05:26 | trackback: 0 | comment: 0edit

『ザ・コンサルタント』見てきました 

4日の土曜日は休みだったので、『君の名は。』(24回目)と…もう一本何かハシゴしようと思って、前日からシネコンの上映時間とニラめっこしてたんです。
『この世界の片隅に』『マグニフィセント・セブン』は時間も合わないし、既に見てるから今回はパス。
『ドクター・ストレンジ』にはあまり魅力を感じない。最近のマーヴルヒーローは興味が湧かんのです。CG全開でドヤ顔されたくないというか。
『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』は、前も書いたように脳裏に残って夢に見そうなんで避けたい。ミス・ペレグリンの顔は魅力的だと思うけどね。
『本能寺ホテル』『破門』『恋妻家宮本』は最初からアウトオブ眼中。『沈黙』は…評価すべき作品と分かってても、おそらく自分には息苦しい。
そして残ったのが…『ザ・コンサルタント』。
ベン・アフレック主演の、いかにも渋い佳作という予感があって気になっていた映画です。
こういう映画は得てして拾い物だったりするのよね…という思惑もあって、これを見ることに決めました。

『君の名は。』を見終わって20分後、同じ箱の同じ席(真ん中、前から4列目)にまた座りますw。道理で時間連結がいい訳だ。観客は20人くらいかな。
実はこの映画、原題は『THE ACCOUNTANT』と言いまして、主人公の職業は会計士なんですが、どういうわけか邦題は『ザ・コンサルタント』です。
…いやまあ、アカウンタントという単語が日本ではマイナーだというのは分かるんですが、この邦題は誤解を招くんじゃないかなあ。公認会計士は正確にはコンサルタントではないだろうに。
先日の『マグニフィセント・セブン』の時は…良い邦題を付けたほうが…とか書いたんで朝令暮改なんですけど、これは意味の違う英単語にしてるんでタチが悪いと思います。
ストレートに『ジ・アカウンタント』あるいは『アカウンタント』ではダメだったんでしょうかね。
日本語邦題で「炎の会計士」とかやっちゃうとギャグですし、この映画は伏線が気持ち良いのでネタバレ的なモノは厳禁だし。
結局、日本人の英語力が中途半端以下なのが悪いんですけど。


(ここからネタバレ入ります)

物語は、田舎町で公認会計士をやっているクリスチャン・ウルフが、農家の老夫婦にそれとなく節税アドバイスをしているところから始まります。(あとで思ったけど、『マルサの女』とは真逆の始まり方です)
言葉も少なく、愛想の欠片も無い大柄で眼鏡の無表情な男だけど、善良な老夫婦に与えるアドバイスは的確。仕事の出来る男。
場面は変わって財務省犯罪捜査部。局長のキングが、捜査部分析官のメリーベスを呼び出し、数枚の画像を見せる。
裏社会の大物が多数写っているその画像に、後ろ姿で立っている眼鏡で大柄な男。この男こそが、長年に渡って裏社会の資金洗浄を引き受け、そして…その危険な仕事を完璧にこなしながらも命を落とすことなく生きている謎の会計士だという。
キング局長は、メリーベスが自分の過去の犯罪を抹消して分析官をやっているという弱みをネタに、局長直属としてこの謎の会計士の正体を探るよう命令する。

基本的には、クリスチャン・ウルフがいかに有能かつ恐るべき会計士であるかを見せつつ、そのルーツである彼の過去にたびたび踏み込んでいきます。
彼は子供の頃からの高機能自閉症で、それに苦悩する母親と、生きていける人間にするためあらゆる技能を仕込んでいく父親の存在がとても重要。子供時代の映像がたびたび出てきますが、この映画の伏線が数多く仕掛けられています。

電話とPCだけでクリスチャン・ウルフをサポートするマネージャーから、誰か(メリーベス)がクリスチャンを検索しているので、しばらく表社会の仕事をするようにと忠告し、入ってきた仕事が大手家電電子企業のリビング・ロボ社。
この会社の経理担当の女性が発見した使徒不明金を洗い出すべく、クリスチャンは15年分のあらゆる帳簿に目を通し、わずか1日でダミー会社への送金を割り出す。
(クリスチャンがマーカーで書く膨大な数字が、ホワイトボードをはみ出し、ガラス張りの壁一面に広がっていくシーンはゾクゾクします)
だが翌日、重役の"自殺"を理由に仕事の終了を告げられる。一度始めた仕事を途中で終わらせるのが耐えられないクリスチャンは荒れる。
せめてもの気分転換に、農家の老夫婦の農場で射撃をやろうとしたら、そこで武装集団に襲われ命を狙われるが、これを全て返り討ちにし、老夫婦の命も救う。
リビング・ロボ社の差し金と察したクリスチャンは、経理担当の女性も救い出して身を隠し、財務省犯罪捜査部の追求もかわしながら、リビング・ロボ社と武装集団への反撃に転じていく…。

現在のクリスチャン・ウルフ、過去のクリスチャン・ウルフ、財務省犯罪捜査部、リビング・ロボ社といったラインが交互に展開しながら、次第に明らかになっていくクリスチャン・ウルフと謎の全貌。とにかく脚本がスゴい。
映画の冒頭の方で、子供時代のクリスチャン・ウルフがジグソーパズルを裏向きに組んで完成させてしまうという場面があるんですが、映画が進行するに連れ、見ているこちらの脳内で情報がピシッとハマっていく快感といいますか、伏線の散りばめ方と拾い方が恐ろしく気持ち良いんです。
『ダイハード』の1作目も気持ち良い伏線回収映画ですが、それとタイプは全く違いますけど全く引けはとらないと思います。テンポもいいしダレない。
そして、高機能自閉症というクリスチャン・ウルフを演じるベン・アフレックのハマり度がスゴい。ベン・アフレックの特徴である「デカい体格で、目が死んでる」というのが最大限に活かされています。もちろん役作りもキッチリやっているんですが。
キング局長を演じるJ・K・シモンズ、経理担当の女性を演じるアナ・ケンドリックなど、脇役陣もいい顔、いい芝居してますわ。
残念ながら現在の邦画では撮れない作品ですね。

見終わった時「いやあ、これは当たりだった。いいもの見たわあ」と御満悦でした。昔なら絶対ソフト買ってたろうな。
それくらい人にオススメ出来る映画ですが、残念ながら一部の映画マニアだけが喜んでる状況で、興収ランキングを見てもパッとしません。もったいない。
なんとか2月中は映画館で見れると思いますので、機会のある方はぜひ御覧になってください。伏線回収の快感、味わってみませんか。
2017/02/06 Mon. 02:18 | trackback: 0 | comment: 0edit

映画の予告編に思う・2 

映画館ばっかり行っているので(今日も『君の名は。』23回目行ってきました)、どうしても映画ネタが多くなります。申し訳ない。
以前、よく見る予告編についてつらつらと印象を書きましたが、その時から予告編もほぼ入れ替わったので、また簡単に印象を書いていきますね。

◎『モアナ~伝説の海~』
この春ディズニーが一押しする大作3Dアニメ。基本的に見て間違いのない作品かと。
海に愛される南洋系の少女モアナが、なんか使命を帯びて冒険の旅に出るという筋立てで、ディズニーですからちょくちょくキャラクターが歌いまくるミュージカル風味。
物語が大海原を舞台にしてるんで、ミクロネシアン風の少女を主人公にするのは当然ではありますが、若干あざとい気もしないではありません。世界戦略というか。
日本語吹替版でモアナの役をやる新人の若い女性も、予告編で聞く限り…喋りは若干棒だけど初々しさがあっていい感じ。モアナのお婆ちゃん役の夏木マリは強烈に上手い。ここもソツが無いなあ。
3DCGは、海の表現もモアナ始めキャラクターもスゴいレベル。テーマ曲も耳に残る(英語版の方ね)。
『アナ雪』みたいなメガトン級の興収は無理としても、春映画の中心の一つになることは間違いないでしょう。

◎『一週間フレンズ』
確かスクエニの漫画雑誌で連載されていた漫画で、アニメ化もされていたものの実写版。主演は川口春奈。
川口春奈は五島列島出身なんでちょっと気にしてはいるんですが、女優としてはあまり華が無いと思うんです。美人さんではあるけどね。
予告編を見る限り、少し贅沢な月曜ドラマランドという印象ですねえ。主題歌がスキマスイッチなんで、そういう方面にも多少響くかも。
しかし、本当に漫画原作の映画多いよね。

◎『追憶』
結構前から予告編流してる割には、公開が5月という…おそらく東宝的にかなり力が入っている作品。
監督が降旗康男、撮影が木村大作。この並びだけで「ああ、主演は高倉健かな」とか思っちゃうんですけど、主演は岡田准一です。あと小栗旬とか木村文乃、長澤まさみ、吉岡秀隆など。
岡田准一が頑張ってるのは画面から伝わってくるんですが、本当なら…高倉健とか渡瀬恒彦とかで撮りたかった作品なんだろうなあ…と感じます。こういう中高年向けの題材で主役を張れる俳優が急速にいなくなってる。吉岡秀隆が岡田准一を諭すような役をやっているのを見ると、ちょっと複雑な気分になります。
とはいえ、邦画の為にも中高年の客の為にも、こういう作品は撮らないといけません。漫画原作ばかりじゃいけない。
前々から「高倉健さんのような俳優を目指したい」と公言している岡田准一にとって、今後の試金石となる作品でしょうね。

◎『ブレードランナー2049』
………果たして、この続編は必要なんでしょうか?
なんか…『ブレードランナー』という映画があまりにももてはやされるので、リドリー・スコットとハリソン・フォードと配給の利害が一致して作られるだけのような気がしますけど。
しかもリドリー・スコットは総監督で、監督は別の人というね。どうも胡散臭い。
『ロッキー』シリーズがなんだかんだ言われながら近年の続編も評価されているのは、スタローンがシリーズのポイントを心得ているからだけど、果たして『ブレードランナー』のポイントって何よ。デッカードなの?レプリカントなの?世界観なの?
今までの自分の人生で『ブレードランナー』が大好きという方は数人いましたが、人それぞれであんまり共通した事は言ってなかったと思いますよ。
自分の予想では『ブルースブラザーズ2000』のような、金もキャストも奮発したのに観客ガッカリというタイプの続編になるような気がします。
ちなみに、自分にとっての『ブレードランナー』のポイントは、ヴァンゲリスの音楽です。予告編でタイトルバックで流れた瞬間鳥肌が立ちましたw。

◎『相棒4』
TVドラマの劇場版は、なにかと規模が大きくなるのが恒例ですけど、『踊る大捜査線』に比べると『相棒』はなんか下手ですよね。『踊る…』は監督の手腕と脚本の出来が大きかったのかもしれんけど。
今回の予告編もなんか無駄にデカい事件を扱ってて、消化しきれるのか不安(水谷豊はTVドラマ向きだと思う)。
この作品のおかげで『ポッピンQ』は公開前倒しになって爆死したそうなんで(噂だけどね)、責任は取ってもらわないとね。

◎『キングコング』の新作
予告編を見る限り、ノリが昭和40年代のゴジラ映画みたいなんですけどw。
島の王がキングコングで、他にも巨大生物がウヨウヨいるという設定が、「小笠原の怪獣ランド」とか「南海の大決闘」じゃないですか。
まさかハリウッドに昭和ゴジラを再現されるとは思わなんだ。

◎『3月のライオン』
行きつけのシネコンで『君の名は。』を見ると、必ず"カメラ男"の直前に予告編が入るんですよ。客層を狙ってるんでしょう。
なかなか力の入った実写化だと思います。キャストも豪華だし、神木隆之介は役作りスゴいし。
ただ違和感…というか、「この漫画ってこんな深刻な雰囲気だったっけ?」と思ってしまいます。もともとの漫画は深刻になりそうな話を、羽海野チカ先生の筆致で中和してますからね。
まあ、現在放映中のアニメ版で知名度もあるでしょうから、期待したいとこなんですけど、3月に前編、4月に後編という二部構成はかなり不安。後編は100%客足下がるしね。

◎『パッセンジャー』
藤子F不二雄のSF短編みたいな話だと思いました。


そんなとこですね。
予告編を見る限り、今年は邦画にインパクトが無い感じですが、さてどうなりますやら。
チャウ・シンチーの『美人魚』とか『咲-Saki-』とか、肝心な作品は富山じゃ全くやらないんだけど…。
2017/02/01 Wed. 04:04 | trackback: 0 | comment: 0edit

『マグニフィセント・セブン』見てきました 

『七人の侍』は黒澤映画で…というより、邦画の中でも指折りに好きな作品です。やはり最初に映画館で見れたのは大きかった。207分全く隙が無い。
無論現在でも、全世界の映画界にオマージュやリスペクト、パロディを生みだし続ける果てしない金字塔です。
『荒野の七人』は昔地上波で軽く見た程度であんまり記憶も無いんですけど、『七人の侍』のプロットを大筋で再現しつつ2時間ちょいの西部劇にまとめた一大名作なのは間違いありません。スター映画でもあるよね。
で、今回『マグニフィセント・セブン』を見てきました。『荒野の七人』のリメイクという触れ込み、つまり『七人の侍』の孫みたいなポジション。見ない訳にはいきません。

最初にタイトルを聞いた時、"マグニフィセント"(崇高、偉大)という単語は日本人には語呂が悪い気がして、いい邦題を付けてやれよ…と思ったんですが、まあ…『荒野の七人』の続編的映画で既に「続」とか「新」とか使ってるんで致し方ないですね。「帰ってきた」とか「リターンズ」とか付けられると萎えるし。
そもそもの『荒野の七人』の原題が"マグニフィセント・セブン"なんで、そこは文句のつけようも無いんですが、なんか惹かれにくいタイトルだと思います。
あと、黒澤映画のハリウッドリメイクでは20年ほど前に『ラストマン・スタンディング』(『用心棒』のリメイク)があって、これが…主演のブルース・ウィリスを皮切りに不満の多い出来だったもので、その記憶が一層不安を煽ります。大丈夫なんだろうか…。
まあ、織田裕二の『椿三十郎』とか、数年前の『隠し砦の三悪人』とか、日本の方がとても酷い黒澤リメイクをやらかしてるんですがね…orz。
ともかく、『七人の侍』を比較対象にしても勝てるわけないし、その超良質リメイクである『荒野の七人』を上回るとも思えないので、…まあ『荒野の七人』の70%くらいの出来であれば充分だという腹積もりで行きました。

上映時間の1時間ちょい前にチケットを買ったんですが、その時点ではまだどの席も埋まってません。平日とはいえ公開日なんだけど大丈夫かなあ…と不安がよぎります。
で、予告編見てる間も客は自分1人で、おいおい貸し切りかよ…と思っていたら、直前に1人入ってきて計2人。うーん…女性は好まないタイプの映画だろうけどさ…。


(ここから盛大にネタバレ入ります)

さて、始まります。
アメリカ西部の小さな町ローズ・クリークと、その近くにある金鉱が主な舞台。実に西部劇な遠景、建物の雰囲気、人物など、ハリウッドはちゃんと金をかけて撮るなあ…と思わされます。日本の時代劇は滅亡しかかっているというのに。
今回の話は、悪辣で手段を選ばない資本家であるボーグが、金の採掘拠点としてこのローズ・クリークに目をつけ、町を開拓した住人達を立ち退かせようと保安官買収の上でならず者を送り込み、自ら町の教会で胸くそ悪い演説をぶちあげ、見せしめに教会を焼き払い、住民数人を射殺。そこまでやってみせて、猶予3週間で立ち退きを強要するというのが発端。ちょっと手のこんだ設定ですね。
耐えきれずボーグに抗議した夫を目の前で殺され、未亡人となったエマ(おっぱい)が、町の全財産を持って守ってくれるガンマンを探していたところ、鮮やかな手腕で騒動を鎮めたチザム(デンゼル・ワシントン)を見て仕事を依頼し、乗り気ではなかったチザムも相手がボーグと知って、熟考の末に引き受ける。
あとは仲間を集めて、町で迎撃体勢を整えるおなじみの流れになっていきます。

キャラクター別に寸評を。
◎チザム(デンゼル・ワシントン)
冷静沈着で凄腕、7つの州の委任執行官(時代劇でいう関八州みたいなもんか)を務め、賞金稼ぎでもある黒人ガンマン。『七人の侍』でいえばもちろん勘兵衛ポジション。
デンゼル・ワシントンも結構な年なんだけど、それを感じさせない精悍な役作りで威厳があります。リーダーとして申し分なし。
自分は黒人ガンマンというと『荒野の少年イサム』のビッグ・ストーンを思い出す世代なんでいいんですが、リンカーンの黒人奴隷解放令の後とはいえ、黒人が委任執行官になれるのかはちょっと疑問。

◎ファラデー(クリス・ブラット)
大胆不敵なギャンブラーにして一流のガンマン。酒と葉巻と女が好き。男の色気のあるいい男。
チャラチャラしてるように見えて、義に厚い面もある。『七人の侍』でいえば菊千代かなあ。

◎ロビショー(イーサン・ホーク)
南北戦争で南軍の凄腕狙撃手として活躍し、"グッドナイト"や"死の天使"といった異名を持つ。
戦争で捕虜になった際、北軍のチザムに助けてもらったことで恩義を感じており、チザムの誘いを快諾し、相棒のビリーと共に仲間になる。
しかし、最初の戦いで彼は一人も撃たなかった。その理由は…。
『七人の侍』でいうと、副将格の五郎兵衛かなあ。必ずしも当てはまらないけど。
イーサン・ホークしばらく見ないうちに渋いおっさんになったねえ。確か自分と同世代だと思うんだけど、役柄が広がると思うよ。

◎ビリー(イ・ビョンホン)
東洋系のガンマンで、早撃ちが得意。そしてそれ以上に得意なのが短刀で、ガンベルトには数本の短刀を常に携帯し、次々に敵を血祭りにあげる。
もともと一匹狼のお尋ね者だったが、その高い戦闘力を見込んだロビショーが相棒として名乗りをあげ、以降共に旅をしている。
割と寡黙なとこと戦闘力で、『七人の侍』でいえば久蔵でしょうね。

◎ジャック(ヴィンセント・ドノフリオ)
丸い熊みたいな巨体の狩猟者で、ライフルだけでなく突進から斧やナイフで敵を仕留めるという殺人鬼スタイル。ちょっと怖い。インディアンの頭の皮を剥いでいたそうで。
仲間になれば人懐っこい陽気なおっさんなんだけどね。
ドノフリオはちょくちょく見かける味のある脇役なんだけど、この映画でも印象的。
『七人の侍』にこんな人はいない。…まあ最初に死ぬ薪割り流の平八と言えないこともない。

◎バスケス(マヌエル・ガルシア・ルルフォ)
メキシコ人のアウトロー。2丁拳銃の使い手。
お尋ね者でありチザムに追い詰められるが、仲間になれば見逃すと言われて仲間入り。ファラデーからメキシコネタでからかわれるが、仲は悪くない。
ファラデーとの関係性からいえば『七人の侍』では勝四郎でしょうね。ただ勝四郎みたいな半人前ではないけど。

◎レッドハーベスト(マーティン・センズメアー)
インディアンの若者だが、部族の長老から追い出されて旅をしていたところを仲間になる。
言葉での意志疎通は不自由だが、素直で前向きでやる気マンマン。
銃も扱えるしナイフも得意だが、最大の武器は弓矢。建物の屋根に陣取り、那須与一か源義家かと言いたくなるくらいの百発百中ぶりを見せつける。カッコいい。
チザムへの忠誠ぶりを見るに、『七人の侍』では七郎次が近いかな。

仲間集めを経てローズ・クリークにやって来た彼らは、名刺替わりに駐留しているボーグ一味30人余りを全滅させます。生かしておいた保安官をボーグへの使いにし、いざ迎撃準備。
今回の映画で物足りなく感じたのは、住人とガンマンの交流があまり描かれなかったことですね。
住人にライフルの特訓をするシーンなどはあるんですが、そこから少しずつモノになるという描写が無いので、結局7人で戦う感じがする。未亡人のエマ(おっぱい)は勝ち気な性格故に黙々と特訓して、スゴい狙撃能力を身につけていくんですけどねw。
そのエマ(おっぱい)に気がありそうなファラデーも手を出すでもなく、なんというかドラマ部分が薄い。父親を殺された少年も、意味ありげにカメラが何度か抜く割に、結局意味は無かったし。脇道に逸れるよりはいいんだろうけど。

逆に、最終決戦はとにかくカッコいい。
大平原を横一線の大軍でやってくるボーグ隊を、あの手この手で足止めし吹き飛ばし、撃って撃って撃ちまくる。いいよいいよ!
それでも徐々に防衛戦が決壊し、町を舞台に乱戦突入。7人の活躍っぷりは素晴らしい。
しかし、町を遠巻きに眺めるボーグが手下に用意させたのは、この時代のリーサルウェポンである…「ガトリンク砲」。うわあ長岡藩だよ。
これが敵味方へ無差別に火を噴き、形勢は一気に不利へ。どうなる7人…!

まあ、『七人の侍』も『荒野の七人』もそうですが、この『マグニフィセント・セブン』も…七人の誰かが死にます。それが誰かは書きませんが、墓の数は同じです。
実は、生き残った面子を見ると…ああ気を遣ってるんだなあと思いますけどね。
七人の奮闘で町が守られた感慨はありますが、上でも書いたようにドラマ部分が薄いんで、「勝ったのはあの住人達だ」みたいな感慨は無いです。
それと、実はチザムとボーグには因縁があることが最後に明かされるんですけど、このプロットにこういうウエットな話が必要だったかは微妙だと思いました。この因縁故に今回の仕事を引き受けたということなんでしょうけどね。
そして、…エンドロールで『荒野の七人』のメインテーマが流れましたw。おかげで余韻は良かったんですが、「やっぱこのテーマ曲には勝てないかあw」と笑うしかなかったですね。

『七人の侍』はともかくとして、『荒野の七人』と比較しても深みは無いです。
ただ、ドラマを犠牲にしてでもカッコよさを優先したんでしょうし、そもそもプロットが上質なのでドラマで変に盛り上げなくてもイケますからね。
キャラクターの妙、新解釈、細かい設定の工夫は感じられますし、何より…久しぶりの大作西部劇ですよ。ここは評価しなきゃね。
だもんで自分としては、偉大な『荒野の七人』の75%という評価をしたいと思います。リメイクとしてはまずまず。
「見てきたよ。なかなか面白かった」と言える映画です。

これで西部劇が復権するとは思ってませんが、ちょくちょく作られるようになるといいですねえ。
おい、日本の時代劇、『超高速!参勤交代』みたいなコミカルばっかやってないで、たまにはバリバリのチャンバラをやってくれよ。大衆が見たいのはそういう映画なんだよ。
2017/01/29 Sun. 04:22 | trackback: 0 | comment: 0edit

洋画と邦画の、気になる違い 

はい、生きてますよw。寒いです。
最近思っていることがあるんですよ。上手く文章に出来るか自信が無いんですけどね。
映画が好きな人はたくさんいて、皆それぞれ自分が好きな映画を語ります。で、投票によるベストテン企画なんてのがよくあります。
これが近年………洋画と邦画で傾向が違うような気がするんです。

自分が映画に興味を持ち始めた頃、洋画のオールタイムベストテンとかで必ず上位に名前が挙がっていた映画といえば、『天井桟敷の人々』『市民ケーン』『第三の男』『ローマの休日』『カサブランカ』『風と共に去りぬ』『ウェストサイド物語』などなど、名作の誉れ高い映画ばかりでした。
それは、その企画に答えていた方々の思い入れがその時代の映画に集中していたからでしょう。
1990年代初頭に、「芸能人は歯が命」というキャッチコピーで歯磨き粉のCMが流れてましたが、高岡早紀と東幹久が群衆の中で手を伸ばしながら離れ離れになっていくその映像は、『天井桟敷の人々』のラストシーンのパロディでした。CMの製作者がそういう世代だったということですね。(若い世代は、物好きな映画マニアのみ反応していた)
自分も『市民ケーン』『アラビアのロレンス』は大好きですが、『風と共に去りぬ』も『イントレランス』も…「はあ、大作だねえ」とは思えども、別段好きではありません。『ウェストサイド物語』は途中で寝てました。世代間ギャップですね。

それから幾星霜、21世紀に入って早15年以上。この手のオールタイムベストテンの顔ぶれが大きく変わってきたのです。
有り体に言えば「1970年代の映画の評価が高騰し、それ以前の映画は下がった」んです。
『ゴッドファーザー』『俺たちに明日はない』『明日に向かって撃て』『時計じかけのオレンジ』『ディアハンター』『2001年宇宙の旅』『フレンチコネクション』『タクシードライバー』『アメリカングラフィティー』…なんていう本命線の映画はもちろん、『燃えよドラゴン』『ポセイドンアドベンチャー』『イージーライダー』『タワーリングインフェルノ』『エイリアン』『スターウォーズ』『ロッキー』『小さな恋のメロディー』『エマニエル夫人』『ゾンビ』…といった好事家の心に響く映画まで、70年代の映画がもてはやされるようになったのですよ。
これはもちろん、企画に答える人々の顔ぶれが変わり、年齢が下がった…というか生まれ年が下がったからでしょう。多感な時期に見た映画が70年代の作品群だったと。
あと、現在でも活躍されている俳優や監督が名を挙げた時代が70年代だというのもあるでしょうね。若い人がDVDなり配信なりで映画を見る時、その人の過去の作品を見るというのは大いに有り得ます。それ以前の作品を好んで見るというのは、よほどの映画マニアじゃないと無理でしょうし。
じゃあいずれ80年代洋画が上位になる時代が来るかと言われると………それはちょっと難しいかもw。80年代のノリは重厚じゃないので、こういうベストテン企画には挙げにくいのよね。『アマデウス』『ターミネーター』『ブルースブラザーズ』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『炎のランナー』『フルメタルジャケット』『スタンド・バイ・ミー』なんかは上位に来るだろうけど。
まあいずれ、80年代と90年代の映画も上位に食い込みだし、60年代までの映画はジリジリと消えていくでしょう。健全な変化といえます。


対して邦画なんですけどね。
邦画はこの変化が…極めてゆっくりしているというか、オールタイムベストテンではいまだに「黒澤・小津・成瀬・今村」がもてはやされる傾向があります。1960年代までの邦画が依然として強い。
答えてる人達の生まれ年が下がっているのに、何故か評価される邦画の年代が変わらないのです。
これも有り体に言ってしまえば、日本の映画界は評価される邦画の年代が下がると困るので、下がらないように気を遣っています。映画という大衆娯楽に妙な権威を持たせたい方々の意向ですね。
実は、近年ツイッターで邦画オールタイムベストテン企画があって500人余りの一般の方の意見が集計されたんですが、そこで1位になったのは『太陽を盗んだ男』でした。70年代ですねえ、なかなか興味深い。
黒澤はまだまだ評価されるでしょうが、そろそろ60年代までの映画には下がってもらって、70年代以降の映画が評価の中心にならないと健全ではないと思うのですよ。アニメ映画も含めてね。まあ…70年代はともかく、80年代以降の邦画は良作が減っていくんだけどw。
それと、地上波はもう難しいんだろうけど、配信でもいいから気軽に邦画を見られるようにしてほしい。アニメや特撮以外の邦画を年に何本も見る人なんて、相当少数派ですよ。
こういう現状は良くない。

先日、自分の好きな俳優だった根津甚八さんが亡くなられましたが、あのいい男っぷりを説明しようにも出演作品がほとんど放送されない。
松方弘樹さんまで逝ってしまわれましたが、『柳生一族の陰謀』『赤穂城断絶』『真田幸村の謀略』『野性の証明』とかを流す地上波も無い。(BSやCSではあるんだろうけど)
気になった俳優がいても遡れないようになってるから、いつまでたってもオールタイムベストテンの面子が変わらないんじゃないですかね。
このままであれば、邦画の未来は暗いと思います。
2017/01/26 Thu. 04:54 | trackback: 0 | comment: 0edit